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OG誘発の19歳三好、J1デビューの同期・板倉と「チームを背負っていくために…」

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[8.6 J1第2ステージ第7節 川崎F4-0甲府 等々力]

 19歳のファインプレーが貴重な追加点を呼び込んだ。1-0で折り返した後半立ち上がりの3分、川崎フロンターレは後半開始から出場のMF三好康児がゴールライン際でDF新井涼平からボールを奪い、マイナスのクロス。これがDF土屋征夫の体に当たって跳ね返り、転々とゴールマウスに吸い込まれた。

「(途中出場で)入ったばかりだったので、ダメ元で行ったら油断していたのか、相手の気が緩んでいたところをうまく突けた。アシストにはならないけど、幸先よく後半の先手が取れてよかった」

 ゴールキックにしようと体を入れた新井に対し、うまく入れ替わってボールを奪取した三好の好プレーがオウンゴールを誘発。これには甲府の佐久間悟監督も「あの失点が痛かったし、重かった」と悔やみ切れない様子だった。

 その後も積極的なプレーを見せた三好は後半12分に左サイドからトップ下へポジションを移す。同17分には利き足とは反対の右足で強烈なミドルシュートを打ったが、GKのセーブに遭い、「普段、ああいう持ち方はあまりしないので、自分でも新しいプレーだったけど、決め切る力がなかった。右足でも決められるように普段から練習したい」と貪欲に語った。

 この日は後半35分からDF板倉滉も途中出場。下部組織出身でプロ2年目の同期が待望のJ1デビューを果たした。ボランチに入った板倉は186cmの長身を生かし、セカンドボールの空中戦で強さを発揮。後半アディショナルタイムには激しいスライディングタックルでイエローカードも受けた。

 昨季、JリーグU-22選抜としてJ3で2試合に出場した板倉は今年5月25日のナビスコ杯・仙台戦(2-1)に先発し、トップチームデビューを果たしたが、J1はこの日が初出場だった。FW小林悠も「上背があって、負けん気も強い。練習中もケンカするぐらい食ってかかってくることもある」と将来性を期待する19歳。三好は「お互いに刺激し合って、ここまで来た。第一歩だけど、これからもっとチームを背負っていくために、満足せずにやっていきたい」と、同期2人で切磋琢磨しながら成長していくつもりだ。

(取材・文 西山紘平)

●[J1]第2ステージ第7節 スコア速報

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