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東京Vが先制も、後半42分に途中出場FW吉田眞紀人のゴールで千葉が追いつき、ドロー

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[9.25 J2第33節 東京V1-1千葉 味スタ]

 J2の第33節が25日に各地で行われた。15位の東京ヴェルディはホームで10位のジェフユナイテッド千葉と対戦し、1-1で引き分けた。前半24分にMF高木善朗の右CKからFWドウグラス・ヴィエイラのボレーで先制するが、後半42分に千葉が途中出場したFW吉田眞紀人の得点で追いつき、引き分けた。東京Vはまたも今季初連勝はお預け。千葉は2戦連続のドローとなっている。

 天皇杯3回戦・横浜FM戦(0-4)から中2日、東京VはMF中後雅喜が累積警告による出場停止。MF井上潮音がリーグ戦では11戦ぶりに先発し、リーグ2戦ぶり先発となるMF船山祐二とダブルボランチを組んだ。またMF澤井直人は出場停止だったC大阪戦以来、13戦ぶりにベンチ入りを外れた。

 対する千葉は前節・山口戦(1-0)から一人を変更。MF北爪健吾がベンチスタートとなり、MF井出遥也が4戦ぶりに先発した。なお、2トップの一角に入ったMF船山貴之にとって、東京Vに所属する兄・祐二とともにピッチへ立つのは、約3年1か月ぶり。貴之が松本、祐二が福岡に所属していた2013年10月27日以来の“競演”が実現した。

 立ち上がりは互いにミスも目立ち、シュートのないまま時間は進む。流れを変えたのは東京Vのファーストシュート。前半16分、MF二川孝広のパスを受けたMF高木善朗がPA左から中央へ流れ、折り返す。ゴール正面でFWドウグラス・ヴィエイラがキープし、はたく。PA右で受けたアランのシュートはDF比嘉祐介に当たるが、自らこぼれを拾ってシュート。これはGK佐藤優也に阻まれた。

 ネットは揺らせなかったが、このワンプレーでリズムをつかんだ東京Vは、立て続けにチャンスを演出。前半19分にはドリブルで持ち込んだ二川がPA手前左から自らシュート。枠を外れる。同20分にはDF安在和樹の左クロスにMFアラン・ピニェイロが飛び込むも比嘉にクリアされた。ここで得た右CK、高木善の入れたボールは佐藤に弾かれる。同21分にはまたもセットプレー。高木善の左CKはニアサイドのDFにクリアされた。

 徐々に押し込むと前半24分、ついに試合は動く。二川のパスを受けた井上が左から中央へ切れ込み、ふわりとしたボールを送る。ニアのドウグラス、ファーのアランにも合わなかったがDFに当たり、ラインを割った。

 ここで獲得した右CK。高木善の入れたボールからゴール正面で待ち構えていたアランがDF丹羽竜平を背負いながら、豪快なボレーを叩き込んだ。東京Vが1-0と先制に成功する。

 対する千葉はバイタルエリア手前でボールを失うシーンが多く、決定機をつくることはできない。前半28分には比嘉の左クロスに船山貴が合わせるも、GK鈴木椋大に止められた。同31分には右サイドから持ち込んだ船山鷹

 前半終了間際の44分、千葉が中央で奪ってのカウンター。船山貴が相手ともつれあって倒れるが、拾ったFWエウトンが正面から仕掛け、左へパス。MF町田也真人が走り込むが、GK鈴木が一足先にボールをキャッチ。この際に町田の足が頭部にぶつかり、鈴木は負傷。一時ゲームは中断する。

 約4分間中断した後、鈴木はバンテージを巻いてピッチへ戻った。1-0で前半は終了。ハーフタイムに東京Vは鈴木に代わり、GK柴崎貴広を入れる。柴崎は5月15日の金沢戦(1-1)以来、20試合ぶりにゴールマウスを守ることになった。

 なんとか追いつきたい千葉は前半15分にチャンスを迎える。ロングボールはDF平智広にクリアされたが、PA右に詰めていた船山貴が拾い、後方へ折り返す。エウトンが走り込むが船山祐に身体を入れられ、シュートは打てなかった。後半16分には最初の交代カードを切り、比嘉に代わり、DF阿部翔平。同29分には井出に代わって、FW吉田眞紀人を入れた。

 東京Vは後半27分に二川に代わり、MF杉本竜士を投入。同33分にはDF平智広の縦パスに抜け出た杉本が左サイドから中へ切れ込みシュートを打つが枠を外れた。同34分に千葉は最後の交代。エウトンに代えて、FWオナイウ阿道を入れる。直後のプレー、オナイウが右サイドで粘ってCKを獲得。このこぼれを展開し、最後はゴール前の船山貴がシュートを打つがGK柴崎に止められた。

 後半37分、東京Vは最後の交代カードを切り、船山祐に代わり、MF田村直也を送り、ゲームを締めにかかる。しかし、一瞬の隙を突いた千葉が追いついた。自陣中央でDF近藤直也が井上と交錯しながら前へボールを押し出す。受けた町田が右サイドへ展開。オナイウがダイレクトで中央へ折り返す。ゴール前に走り込んだ吉田が右足で押し込んだ。1-1と振り出しに戻した。

 その後一気に攻勢を強めて逆転を狙った千葉だったが、2点目はならず。東京Vも杉本のシュートが枠を捉えるも、GK佐藤に止められた。アディショナルタイムは互いに決定機の連続だったが、ゴールネットを揺らすことはできず。試合は1-1の引き分け。勝ち点1を分け合った。

(取材・文 片岡涼)
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