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降格決定済みの湘南にホームで完敗…名古屋の初のJ2降格が決定

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名古屋の初のJ2降格が決定した

[11.3 J1第2ステージ第17節 名古屋1-3湘南 パロ瑞穂]

 J2降格圏の16位で最終節を迎えた名古屋グランパスは3日、本拠地パロマ瑞穂スタジアムで湘南ベルマーレと対戦し、1-3で敗れた。勝ち点を伸ばせなかった名古屋の初のJ2降格が決定した。

 4チームにJ2降格の可能性がある状態で迎えた最終節だが、16位の名古屋が最も降格の可能性が高いのは言うまでもない。ただ、15位の新潟とは勝ち点差なし、得失点差で「3」下回るだけ。何よりも名古屋はこの試合に勝って、他会場の結果を待ちたい一戦だった。泣いても笑ってもこの1試合で運命が決まる。

 名古屋は前節負傷交代したDF矢野貴章が間に合わず、古巣戦となるDF古林将太を3試合ぶりに先発起用。また左SBではDF高橋諒を第2ステージでは2度目の起用、先発は6月11日の鳥栖戦以来の出場をさせた。対する湘南はMF菊池大介が出場停止。MF山田直輝とFW藤田征也をともに2試合ぶりに先発起用した。
 
 しかし名古屋は開始早々、いきなり失点してしまう。前半6分、山田にミドルレンジでボールを持たれると、人数は揃っていたが、シュートコースを作られて左足を振りぬかれてしまう。ボールはDF田中マルクス闘莉王に当たってコースが変わったこともあり、ゴール左隅に突き刺さった。

 焦る名古屋。ボールがなかなか繋がらず、なかなかシュートまでも持ち込むことが出来ないが、ようやく24分、MFイ・スンヒのファーストシュートで流れを作ると、立て続けにCKを獲得。しかし直後のMFハ・デソンの落としを頭に当てたFW永井謙佑のシュートはわずかに枠左に外れてしまった。

 すると前半37分、名古屋にとっては致命的な得点が入ってしまう。右サイドに流れていたFWジネイに高橋が簡単にクロスを許すと、逆サイドで古林のマークを解いたFW高山薫に右足で流し込まれてしまう。痛恨の2点目献上で、名古屋はさらに窮地に立たされた。

 名古屋は後半からハ・デソンを下げてDF酒井隆介を投入。システムを4-3-3から3-5-2に変えて反撃を試みる。するとガラリと流れが変わる。後半5分には右サイドのCKの際にエリア内でDF竹内彬がエリア内でDF坪井慶介に倒されてPKを獲得。これをFWシモビッチが落ち着いて蹴り込み、1点差に迫る。

 しかし同点弾が遠い。PKの後も押せ押せの時間帯が続いたが決めきれずにいると、後半15分、右サイドで競り合いながらボールをキープしようとした闘莉王が、あろうことか山田に奪われてしまう。そのままゴール前まで持ち込まれると、クロスの選択肢もあったが、角度のないところから右足で豪快に蹴り込まれた。

 名古屋の反撃ムードも一気に消沈。後半25分には山田にミドルシュートを許すと、クロスバーを直撃。運を味方にハットトリックを防ぐのがやっとの状況。終盤、名古屋はFW川又堅碁をジョーカーとして投入するが、状況は好転せず。最後は闘莉王が前線に上がる超パワープレーに出るが、得点は生まれなかった。

 オリジナル10、1992年のJリーグ発足時に加盟した10クラブの中で、J2に降格したことがないクラブは鹿島アントラーズ、横浜F・マリノス、そして名古屋の3クラブだけだった。名古屋にとってもそれは誇りであり、そしてそのプライドを胸に今季も終盤戦を戦っていた。しかしその思いは無情にも村上伸次主審が鳴らす終了のホイッスルに打ち消される。名古屋は来季、初のJ2を経験する。

(取材・文 児玉幸洋)
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