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“0-1でもOK”を空気で感じた武蔵「ボードが出ていなかったから」

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1トップで奮闘した新潟FW鈴木武蔵

[11.3 J1第2ステージ第17節 新潟0-1広島 デンカS]

 チャンスがなかったわけではない。5バック気味に守備を固めたアルビレックス新潟はまずは失点しない入り方を選んだ。カウンターでワンチャンスを狙う展開の中、前半9分には縦パスに反応したFW鈴木武蔵がDF野上結貴を振り切って右サイドからPA内に進入。フィニッシュまで持ち込んだが、左足のシュートはGK林卓人に阻まれた。

 絶好の先制機を逃し、チームは前半21分に失点。鈴木は「失点したくなかったけど、してしまった以上、(失点を)『1』に食い止めることが大事だった」と話す。1トップで我慢する展開。結局、90分フル出場でシュートは前半9分の1本に終わったが、チームはJ1残留を果たした。

「それ(残留)が最低限やらないといけないミッションだった。それを達成できてよかった」。0-1というビハインドの展開だったが、残留を争う名古屋もリードを許していたため、最後までリスクを冒さない選択をした。

 ピッチ上の選手は名古屋の途中経過を知らなかったが、鈴木によると、「(点を取りに)行かなきゃいけないときはボードを出すと言っていた」という。「ボードが出ていなかったし、ベンチからも『バランスを崩すな』と言われていたので」と、“0-1ならOK”というのは肌で感じていた。

「苦しいシーズンで、自分自身苦しかったけど、(残留という)最低限のことはできた。来年にはつながったと思う」。残留に安堵する一方で、「もっとできると思うし、来年はそれを証明したい」と、来季の“リベンジ”を誓った武蔵。まずは12日の天皇杯4回戦・横浜FM戦に向け、「ノックアウト方式だし、元日に試合がしたい。勝って新潟の力を証明したい」と意気込んでいた。

(取材・文 西山紘平)

●[J1]第2ステージ第17節 スコア速報

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