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“何年もできるわけではない”…磐田移籍・俊輔の覚悟「身を削ってでも貢献したい」

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ジュビロ磐田の背番号10を託されたMF中村俊輔

 長年、横浜FMの“顔”としてプレーしてきたMF中村俊輔ジュビロ磐田への移籍を決断。新体制発表会見に出席し、現在の心境を明かした。

 横浜Mジュニアユースから桐光学園高を経て、97年に横浜Mに加入した中村は、02-03シーズンにイタリアのレッジーナに移籍。その後セルティック、エスパニョールでプレーし、10年から横浜FMに復帰した。復帰後もチームの大黒柱として存在感を放ってきたが、13年間在籍した横浜FMを離れれて、磐田にプレーの場を移すことになった。

 中村は「38歳という難しい年齢だし、難しい決断だった」と明かしつつも、磐田を「すごい魅力のあるクラブ」と話すと、移籍を決断した経緯を説明した。「服部(年宏強化部長)さんや名波(浩監督)さんから『門を開けて待っている』と言われ、自分も挑戦しようと決断した。名波さん、服部さんの存在は本当に大きいし、自分がしなければいけないことが、このクラブにはたくさんあったと思う」。日本代表でともにプレー経験がある名波監督、服部強化部長の存在に加え、ピッチ内外で「何兎も追うものがある」ことを移籍の要因として挙げた。

 そして、ピッチ内外でチームに貢献したいと意気込みを示す。「年齢のことを考えると、何年もできるわけではない。良いプレーをするだけでなく、他の選手に落とせるものは落とし、何かを伝えられたらと思う。ちょっとの間だけだとしても、『アイツがいて良かったな』と言われるように、身を削ってでも貢献したい」。

 サックスブルーのユニフォームを身にまとい、「(同じく移籍組の)川又(堅碁)とも話したけど、『全然似合わない』と言われました」と苦笑。しかし、「セルティックの緑と白は自分の中でも全然しっくりこなかったけど、良いプレーをしてチームに貢献していくうちに自分の色になった。同じように自分色に染めていければいい」と力を込める。新たな旅に向かう38歳のファンタジスタは、「いろいろな期待があるのは十分、分かってるので、あとはグラウンドで示すのが一番だと思っている」と新天地で再び輝きを放とうとしている。

(取材・文 折戸岳彦)

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