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FC東京はウタカの2発などで一時3-1と逆転も…鳥栖が88分からの2ゴールで引き分けに持ち込む

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前半4分、PKで先制点を決めた鳥栖FW{{豊田陽平}がチームメイトと喜ぶ

[4.1 J1第5節 FC東京3-3鳥栖 味スタ]

 J1リーグは1日、各地で第5節を行い、FC東京はホームでサガン鳥栖と対戦し、激しい点の取り合いの末、3-3で引き分けた。

 FC東京は前節の川崎F戦(3-0)から先発一人を変更。右母趾末節骨骨折で離脱したMF高萩洋次郎に代わってMF田邉草民が今季初先発となった。鳥栖も前節のC大阪戦(0-1)から先発一人を入れ替え、MF福田晃斗に代えてMF小野裕二が3試合ぶりに先発した。[スタメン&布陣はコチラ]

 試合はいきなり動いた。鳥栖は前半4分、自陣からDF谷口博之がロングボールを蹴り出すと、前線に抜けてきたボールをFWビクトル・イバルボがコントロール。PA内に進入したところで後方からDF森重真人に倒され、PKを獲得した。これをFW豊田陽平がゴール中央上に叩き込み、先制点。ゴールを守るのは昨季までチームメイトのGK林彰洋だったが、冷静に今季初ゴールを決めた。

 寄せの速い鳥栖のプレッシングの前になかなか攻撃を組み立てられないFC東京は前半21分、PA内に切れ込んだMF中島翔哉が強引に右足でシュートを放つが、古巣戦となったGK権田修一がセーブ。ボール支配率では上回るが、前線のFW大久保嘉人にも良い形でボールが入らず、鳥栖を押し込みながら決定機らしい決定機のないまま前半を1点ビハインドで折り返した。

 FC東京は後半開始からMF永井謙佑に代えてMF東慶悟を投入。東はそのまま右サイドに入った。後半立ち上がりの3分、中島のサイドチェンジを受けた大久保が左クロス。ファーサイドの東が折り返し、MF阿部拓馬がシュートを狙うが、DFのブロックに阻まれる。同13分には田邉に代えてFWピーター・ウタカを投入。MF橋本拳人のワンボランチで、2列目に右から東、阿部、大久保、中島と並び、ウタカが最前線に入る攻撃的布陣で反撃に出た。

 試合は徐々に激しさを増し、互いにカウンターの応酬で相手ゴールへ迫る場面をつくった。鳥栖は後半23分、右サイドで粘ったイバルボのクロスをMF高橋義希が落とし、豊田が左足でシュート。決定的な形だったが、林がビッグセーブを見せると、直後にFC東京が同点に追いついた。

 後半25分、中央で横パスを受けた阿部がドリブルで仕掛け、PA内右を縦に突破。ふわりと浮かしたクロスをフリーのウタカがヘディングで叩き付け、ついに鳥栖ゴールをこじ開けた。ウタカは加入後2試合連続の途中出場で2戦連発。勢いに乗るFC東京は同31分、相手のミスを突いて逆転に成功した。

 右CKのチャンスにDF太田宏介が左足で放り込むと、ゴール前の豊田がヘディングでクリア。ほぼ真上に浮き上がったボールをもう一度豊田がヘディングしようとしたが、後方から飛び出してきたGK権田と重なって2人が交錯すると、こぼれ球をすかさず橋本が左足ボレーで蹴り込んだ。ゴール裏で喜ぶFC東京の選手たち。橋本、ウタカ、東、太田、大久保の5人でゆりかごダンスも披露し、前日3月31日に第4子(4男)が誕生したばかりの大久保を祝福した。

 後半40分、DF吉本一謙を投入し、3バックにして逃げ切りを図るFC東京。同41分、前線へのロングボールにウタカが走り込むと、鳥栖DFキム・ミンヒョクと権田の連係ミスを突いたウタカが右足で無人のゴールに流し込み、3-1と突き放した。

 ミスからの2失点で万事休すかと思われた鳥栖だったが、ここから驚異の粘りを見せる。後半43分、ロングフィードを豊田が頭で落とすと、ゴール前で森重と林がお見合いの格好となり、こぼれ球をMF鎌田大地が蹴り込み、2-3。さらに後半45分にはイバルボの左クロスを豊田が頭で落とし、途中出場でピッチに入ったばかりのFW趙東建がゴールに背を向けた状態から右足ヒールで合わせ、ゴールネットを揺らした。

 後半41分から3ゴールが生まれるなど激しい点の取り合いの末、試合は3-3の痛み分け。FC東京は連勝を逃し、3勝1分1敗の勝ち点10に伸ばすにとどまった。一方の鳥栖は連敗を免れ、2試合ぶりの勝ち点を獲得。1勝2分2敗の勝ち点5とした。

(取材・文 西山紘平)

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