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「何か溜まっていた」…感情を爆発させた浦和MF阿部「這い上がっていこう」と巻き返し誓う

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同点ゴールを奪った浦和レッズMF阿部勇樹

[7.9 J1第18節 浦和2-1新潟 埼玉]

 どうにかしてチームを救いたかった。だからこそ、浦和レッズMF阿部勇樹は右足から放ったシュートがネットを揺らしたことを確認すると、拳を振り上げて雄叫びを上げた。

 ここ5試合で1勝4敗、ここ4試合で13失点と浮上のきっかけをつかめない浦和は、ホームで前半35分に新潟に先制を許してしまう。阿部は「先に失点してしまったので、今日見に来てくれた多くの方が『またか』と思ったのではないかと思う」と試合後のインタビューに応じながらも、「でも、僕らは強い気持ちを持ってチームのため、仲間のために走り切る、その思いで戦った」と逆境を跳ね除けようとしていた。

 持ち場となるボランチの位置から、組み立て時には最終ラインに入っていた阿部が、後半になると徐々に敵陣深くへと進入する回数を増やしていく。そして、後半29分に値千金の同点ゴールを叩き込んだ。右サイドでボールを受けたDF森脇良太がPA外から狙ったミドルシュートはポストを叩いたものの、こぼれ球に誰よりも早く反応した阿部が右足で冷静にネットを揺らして、試合を振り出しに戻した。

 得点を決めた直後、感情を爆発させた阿部は「何か溜まっていたんでしょう」と答えつつ、「点は誰が決めても良かった。1点入って、ここからだと思った」と逆転を狙う。すると後半34分にFWラファエル・シルバが決勝点となるゴールを奪い、チームは2-1の逆転勝利を収めた。

 川崎F戦後にペトロヴィッチ監督が進退に言及するなど、難しい状況で迎えた試合での逆転勝利。試合後のインタビューで「苦しいときに仲間で声を出していますが、最後の皆さんの一声が僕らに逆転という結果をもたらしてくれた」とともに戦い抜いたファン・サポーターに感謝を示すと、「浦和レッズ、これから、ここから這い上がっていきましょう」と巻き返しを誓った。

(取材・文 折戸岳彦)
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