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“奇策”見せた降格圏・山口が3分間の逆転劇!敗れた東京VはPO圏外の7位転落

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[11.5 J2第40節 東京V 1-2 山口 味スタ]

 J2リーグは5日、第40節を各地で行い、プレーオフ圏内の6位につけていたホームの東京ヴェルディが降格圏の21位に沈むレノファ山口FCに1-2で敗れた。9月24日の名古屋戦(●1-4)以来、6試合ぶりの敗戦。得失点差で上回られている徳島に勝ち点で並ばれ、プレーオフ圏外の7位に転落した。

 東京Vは前節の福岡戦(△0-0)から先発1人を入れ替え。DF安在和樹に代わってFW高木善朗が左ウイングに入り、今季は主にウイングでプレーしているDF安西幸輝が左SBに移った。また、開幕前のアキレス腱断裂で離脱していたMF澤井直人が今季初めてベンチ入りを果たした。

 山口も前節の金沢戦(●0-1)から先発1人を変更。FW岸田和人に代わってDF宮城雅史を最終ラインの一角で起用した。CBの選手を最終ラインに4人並べ、DF渡辺広大以外の3人が相手の3トップにマンツーマンで対応する変則的な布陣でスタートした。

 序盤こそ山口の守備戦術に攻めあぐねた東京Vだったが、後半13分、3試合ぶりの先発を果たした高木が試合を動かす。マンマークを避けて中央に移動し、左サイドに開いたMF梶川諒太からパスを受けると、前を向いて右足を一閃。ボールはFWレオナルド・ラモスの足に当たってゴールに吸い込まれた。

 その後は東京Vが一方的にボールを支配。後半34分、FWアラン・ピニェイロ、FWドウグラス・ヴィエイラとつないだボールを梶川が受け取り、大きく左に持ち出して強烈なミドルシュート。GK村上昌謙が横っ飛びでセーブしたが、山口ゴールを脅かした。

 守備に大きく比重をかけた布陣ながら失点を喫してしまった山口は、ハーフタイム明けにMF鳥養祐矢とレオナルド・ラモスに代えて、FW岸田和人とFW大石治寿を一気に投入。フレッシュな2人を2トップに並べ、マンツーマンではない3-5-2にシステム変更を行った。

 するとこれが奏功し、山口が主導権を握り始める。前半2分、岸田がPA内左から何度も切り返して突破を試みると、中央のDF星雄次にパス。マイナス方向へ流したところに大石が反応し、強烈なシュートがGK柴崎貴広を強襲した。さらに同14分、敵陣でのFKをMF小塚和季が放り込み、ルシアッティがヘディングで合わせた。

 テコ入れをしたい東京Vは後半15分、高木に代わってDF林昇吾を投入。林が左SBに入り、安西が左ウイングに移った。それでも山口の勢いは止まらず、右サイドのMF小野瀬康介を中心に攻撃を展開。東京Vは同24分、梶川に代えてMF井上潮音を入れた。

 そんな後半27分、ついに山口が試合を振り出しに戻す。敵陣右サイドで獲得したFKを小塚が中央に蹴り込むと、ニアサイドに走り込んだ岸田がフリーでヘッド。ボールはゴール前でDF畠中槙之輔に当たり、そのままゴールマウスへ。記録はオウンゴールとなった。

 さらに山口は後半29分、左サイドで岸田がキープしたボールを小塚が右サイドに大きく展開。カウンター気味に抜け出した小野瀬がアーリークロスを送ると、ブロックしようと足を出した林に当たってゴール方向へ。ボールは柴崎の頭上を越えてファーサイドネットに吸い込まれ、わずか3分間で試合を逆転させた。

 東京Vは直後、DF田村直也に代わってFWカルロス・マルティネスを入れ、3-4-3にフォーメーションを変更。安西が右のウイングバック、MF内田達也が最終ラインへ移動し、マルティネスが前線に入って、ブラジル人3トップを構成した。一方の山口は星に代えてDF前貴之を入れた。

 後半アディショナルタイム、東京VはMF渡辺皓太のスルーパスにドウグラス・ヴィエイラが抜け出し、PA内右から右足シュート。しかし、タイミング良く飛び出した村上がビッグセーブを見せ、ゴールを死守した。このまま山口が勝利を収め、降格圏外の20位熊本との勝ち点差を3に縮めた。

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