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俊輔、移籍初年度のシーズンは「終わってみれば短かった」

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ジュビロ磐田MF中村俊輔

[12.2 J1第34節 磐田0-0鹿島 ヤマハ]

 移籍初年度の戦いを終えた。ジュビロ磐田MF中村俊輔は、「終わってみれば短かった。それだけ充実していたということだと思う。サッカー以外のことでストレスなくできたことが、すごく良かった。だからこそ、名波(浩)さんをはじめ、チームメイト、トレーナーやコーチ陣に感謝したい」と振り返った。

 最終節の相手は、勝てば自力でリーグ制覇を決める首位の鹿島。中村は「鹿島らしくアグレッシブに来る」と想定していたようで、「ホームの利点を生かし、それ以上のアグレッシブさを出す。最初の10分でこっちの方が前へ、前へという気持ちが出ていた」と語るように、果敢な姿勢を打ち出して序盤から主導権を握った。しかし、先制点を奪うには至らず、後半は押し込まれる時間帯が続いたものの、中村自身も激しい守備を見せるなどゴールを守り抜き、スコアレスドローで最終節を終えた。

 この結果、チームは16勝10分8敗の勝ち点58で6位フィニッシュ。8勝12分14敗の勝ち点36で13位に終わった昨季から、白星を8個、そして勝ち点を22も上乗せした。「勝ち点とともにチームが成長できたのが大きい。『これはこれでいいんだ』『負けたときはすぐ修正するように』と、そこは名波さんが選手を導いてくれたと思う」。名波浩監督の指導の下、チームは結果を残しながら、成長を遂げてきたという手応えを得た。

 印象に残っている場面は、「アウェーのレッズ戦じゃないですかね」と自身の出場がなかった第15節浦和戦(○4-2)を挙げる。前半36分にDF大井健太郎のゴールで先制しながらも、後半11分までに浦和に逆転を許した試合。しかし、同23分にMFアダイウトン、同29分と同35分にMF松浦拓弥がネットを揺らし、鮮やかな逆転勝利を飾った試合だった。

「僕がいなかったり、(大井)健太郎がいなかったり、そういう試合でも、しっかりとアウェーで勝ってきた。チームは誰が出ても、自分の居場所がある。競争も良いけど、一人ひとりの居場所と責任感、その人にしかないプレッシャーを、うまく名波さんやジュビロ全体が、チームに生かしている気がする」

 移籍初年度はファン・サポーターと「勝利を分かち合える瞬間がいっぱいあったので、うれしかった」と白い歯を見せた背番号10は、「来年は一試合でも多く、そういう時間ができるように頑張りたい」と意気込みを示した。

(取材・文 折戸岳彦)
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