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「そんな余裕ねーよ」とチョウ監督…古巣・浦和と対戦、湘南MF梅崎司の“勘違い”!?

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湘南ベルマーレMF梅崎司

[4.28 J1第11節 浦和0-1湘南 埼玉]

 昨年までのホームスタジアムだ。出番が回ってきたのは後半42分、与えられた時間はわずかに3分だったが、今季、浦和レッズから湘南ベルマーレに加入したMF梅崎司はピッチ上で自らの任務をこなし、チームの1-0の完封勝利に貢献した。

 今までとは違う景色だった。ベンチスタートとなった梅崎は、当然アウェーチームのベンチに座っており、「違和感しかなかった」と苦笑。しかし、ウォーミングアップで久々に降り立った埼玉スタジアムのピッチはやはり慣れ親しんだもので、「久々に来たけど、素晴らしいスタジアム、素晴らしいピッチだと改めて感じた」ようだ。

 試合は前半30分にMF石川俊輝の得点で先制するも、浦和に攻め込まれる時間帯が続いた。しかし、同点ゴールを許さずに試合を進めると、「展開的にはないかなと思っていた」という梅崎に、残り3分というタイミングで声が掛かった。そして、途中出場する際にはチョウ・キジェ監督とやり取りがあったようだ。指揮官が笑みをこぼしながら明かす。

「司は最後に緑のユニフォームを着て出たが、代わるときに『すいません。気を使って出してもらって』と言われた。けど、『そんな余裕ねーよ』と答えた」。梅崎自身は古巣との一戦ということもあって出場機会を与えられたと感じたようだが、リードはわずかに1点。指揮官は、あくまで逃げ切るためのピースとして背番号7をピッチへと送り込んだ。

 今季加入したものの先発出場は2試合と限られているが、チョウ監督は「湘南のリズムに自分のプレーを合わさないといけないところと、自分を出さなければいけないところで、来たばかりの選手はそういうところで時間がかかる」と移籍した際の難しさを説明。そして、「10年いたクラブ(浦和)から移ってきて、今非常に頑張ってやっている。本当に真摯にサッカーに向かってくれているし、周りに対する影響力はすごく大きい」と31歳を迎えた男の姿勢を称賛する。

 本人も「まだまだ出し切れていない感覚がある」と感じているようだが、「でもハードにトレーニングをこなせているので、日々の積み重ねを大事にしたい」とさらにチームにフィットして、本領を発揮していこうとしている。

(取材・文 折戸岳彦)
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