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指をさされて「ハイ」…緊急事態でGK務めた川崎F奈良「紳太郎くんがやると思っていた」

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川崎フロンターレDF奈良竜樹

[5.2 J1第12節 川崎F0-2浦和 等々力]

 緊急事態に陥った。後半24分に交代枠を使い切った直後の同25分、GKチョン・ソンリョンが一発退場してしまった川崎フロンターレ。フィールドプレーヤーの中から誰かがGKを務めなければいけない状況になると、DF奈良竜樹がGKのウェアを着る準備を始めた。

 チョン・ソンリョンが退場した時点で、「(交代枠)3人は使っていた」ため、誰かがGKを務めるしかない。奈良は「(車屋)紳太郎くんがベンチに(GKグローブなどを)取りに行ったので、紳太郎くんがやるんだなと思っていた」ようだ。しかし、ピッチに戻ってきたDF車屋紳太郎は奈良の下へと近寄っていき、「指をさされて『ハイ』と渡された」という。

 急きょ、GKを務めることになった奈良。ファーストプレーは直接FKが飛んできたが、「狙ってくると思った」としっかりキャッチ。後半30分にはPA内に侵入したMF長澤和輝と1対1を迎え、至近距離からシュートを放たれたものの、体を張ってストップ。その後もクロスに対応するなど、自身がGKを務めてからは無失点で試合を終えた。

「GKのことはよく分からないので、どういう心境だったかも説明はうまくできないし、どういうプレーをしたのかもあまり覚えていない。(無失点も)ピッチにいる僕以外の9人の選手がコースを切ってくれたから体に当たったし、頑張ってくれた。僕が何かをしたシーンはなかった」

 3連勝と調子を上げて迎えたホーム戦で、0-2の完封負け。「まずは気持ちを切り替えて、またホームなので次は良い試合をしたい」と次節FC東京戦に気持ちを切り替える。

(取材・文 折戸岳彦)
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