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驚異の2年連続フルタイム出場中、大分DF鈴木義宜「派手さはないけど、時には…」

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相手FWに競り勝ち続けた大分トリニータDF鈴木義宜

[8.18 J2第29節 東京V0-0大分 味スタ]

 昨季から続いての全試合フルタイム出場はJ2のフィールドプレーヤーで唯一。大卒1年目の2015年から毎年チームの最多出場時間数を誇る大分トリニータDF鈴木義宜が、上位を走るチームを最終ラインの中央で支えている。

「監督の積み上げてきたものがあり、目指しているサッカーを体現できている」。現在のチームについて、そんな手応えを口にする鈴木は15年に宮崎産業経営大から大分に加入。全国レベルの名門校出身ではないが、プロ入りに際して不安はなかったという。

「やれると思っていたというより、この世界で生きていくためにはこのレベルに到達しなければならない、というものがある。仮に試合に出られなかったとしても、それを乗り越えるしかないというのは学生の時からやっていた。それをプロでも続けているだけ」。

 そんなブレない心を持つディフェンダーは加入1年目から開幕スタメンをつかみ、チーム単独トップの40試合に出場。J3リーグに降格した翌16年からは全試合出場を続けている。「結果的に出られているけど、他のチームなら出られないかもしれないし、運もあったと思う」。あくまでも現状を冷静に見据えている。

 184cmというサイズに加えてスピードもあるため、ファンの間ではシーズンオフのたびに“個人昇格”の声が上がるほど。この日もリーグ屈指のFWドウグラス・ヴィエイラに身体を寄せ続けて封じきり、「自分のところで対峙するのは分かっていたし、特別なことじゃない」と言ってのけた。

「つぶすところでもできたし、しっかり抑えることができた。点を取らせなかったのは良かった」。そう振り返った試合後、J1への思いを訊くと「結果としてチームで行ければ良いけど、この世界で生きていればうまくはいかないこともある。個人で行けるようになりたい思いはある」と野心は隠さない。

 ただ、そのためには自身のレベルアップが不可欠だ。「より絶対的な選手にならないといけないし、こんなポジションなのでそういう意識はしている。派手さはないけど、時にはもっと目につくものを出していかないといけない」。J2トップのDFになるため、そして上のカテゴリでも通用するところを見せるため、25歳はピッチ上での存在感をさらに高めようとしている。

(取材・文 竹内達也)
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