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両指揮官も笑うしかない波乱に次ぐ波乱…山形と松本は壮絶ドロー

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木山隆之監督と反町康治監督は思わず苦笑い

[9.30 J2第35節 山形3-3松本 NDスタ]

 J2第35節が30日に行われ、暫定9位のモンテディオ山形はホームで暫定首位の松本山雅FCと3-3で引き分けた。4試合勝ちなし(3分1敗)となり、順位は9位のまま。松本は5試合無敗(2勝3分)で辛くも首位をキープした。

 J1参入プレーオフ圏内の6位まで勝ち点8差と崖っぷちの山形と、首位堅持を狙う松本の一戦。均衡を破ったのは元山形のFW高崎寛之だった。

 2015年途中からシーズン終了まで山形に期限付き移籍していた松本FWは前半13分、MF石原崇兆の浮き球のスルーパスから一発で裏へ抜け出すと、GK櫛引政敏の頭上を抜く右足のループシュートでネットを揺らす。13試合ぶりのゴールで今季7得点目とし、チームの先制点をもたらした。

 前半26分には右CKからキッカーのMFセルジーニョが右足でアウトスイングのクロスを供給。ニアに敵味方の選手たちがなだれ込み、すり抜けたボールがDF飯田真輝の左足に当たってゴール左に転がり込む。飯田は自分を指差して得点をアピールしたが、記録はオウンゴール。しかし、のちに飯田の得点へと訂正された。

 0-2で折り返した山形は後半から猛追を仕掛ける。後半12分、右CKからキッカーのMF内田健太が左足でクロスを送ると、ニアのFWアルヴァロ・ロドリゲスがフリックしたボールを途中出場のMF汰木康也がファーから頭で折り返し、DF栗山直樹が左足のボレー。これが決まって1点差に詰め寄る。

 さらに後半15分、右サイドのMF山田拓巳からのスルーパスが左方向に流れ、走り込んだFW小林成豪がPA内左から左足でシュート。GK守田達弥に当たったボールがゴール右に吸い込まれ、2-2とする。小林はキャリアハイを更新するチームトップの今季12得点目を記録した。

 しかし、首位の松本も譲らない。後半19分、セルジーニョのスルーパスを受けたMF下川陽太がPA内左から左足で折り返すと、ニアでクリアを試みた栗山が右足で自陣ゴールに押し込んでしまい、松本が3-2と再び勝ち越す。

 松本がこのまま逃げ切るかに思われたが、山形が終盤に意地を見せた。後半アディショナルタイム3分、山田からのロングボールをPA内右のDF西村竜馬が頭で折り返し、途中出場のFW中山仁斗がヘディングでねじ込む。中山の今季2点目が貴重な同点弾となり、山形が試合を振り出しに戻した。

 最初に表示されたアディショナルタイムは5分。3-3のまま残り数秒となった中、途中投入のFWジネイがPA内で内田に倒され、松本が土壇場でPKを獲得する。内田はイエローカードを受け、その後の抗議で2度目の警告。タイムアップを待たずに退場処分となった。

 後半アディショナルタイム8分にPKキッカーを務めたのはジネイ。しかし、右足でゴール右を狙ったシュートはGK櫛引に止められ、直後に試合終了のホイッスルが鳴った。

 まさに台風を思わせるような目まぐるしい展開。試合後、山形の木山隆之監督と松本の反町康治監督は、何とも言えないような苦笑いで健闘を称え合っていた。

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