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鳥栖GK権田修一、残留決定にキッパリ「こんな経験は必要ない」

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サガン鳥栖GK権田修一

[12.1 J1第34節 鹿島0-0鳥栖 カシマ]

 勝ち点41に5チームが並んだ薄氷の残留劇。自身にとって9年ぶりのフルタイム出場を果たしたサガン鳥栖GK権田修一は、クラブに携わる全員に高い意識を求めた。「こんな経験は全く必要ないです」。試合後、サポーターからはひときわ大きな拍手と声援を送られていたが、この評価に甘んじるつもりはないようだ。

「この順位で充実感があるなら、サッカーをやめたほうがいい」。厳しい残留争いを勝ち抜いた後でも、ストイックな守護神に笑顔はなかった。「鹿島、川崎、広島、札幌みたいに最終節でACLを争うくらいに行けることが、どこかの国のリーグでプレーするやりがいであって、喜びだと思う」と目線を下げることをしなかった。

 だからこそ、最終節の結果にも満足はしていない。相手は上位の鹿島であり、敵地でのドローにはポジティブな見方もできるが、「来年このスタジアムに来て、鹿島に勝たないといけないってなった時、勝ち点3を取れるチームにならないといけない」と語気を強めた。

 そんな意識付けはクラブへの提言にまで至る。「この結果に選手だけでなく、チーム・スタッフ全員が満足しないことが大事。残留が決まったけど、どうして勝ち点3を取れなかったのか考えること。今日は現実を見てプレーしたけど、勝てたかというとそうじゃない。伝統ある鹿島にどうやったら勝てるかを全員が考えないといけない」。

 ラスト5試合を無敗で切り抜けたことには「これだけ勝ち点を多く取れるという証明はできた」と一定の手応えは得つつも、「7連敗して勝ち点41を取れたので、7連敗した時期に何かできていれば上にいた可能性がある」と指摘。「最後は何とかしたかもしれないけど、僕はフルタイムで出ていたので、勝ち点を落としていたのも僕。そっちのほうを思う」と自身の責任にもあえて言及していた。

(取材・文 竹内達也)
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