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中村憲剛「視界が開けた」連覇達成のシーズン終え3連覇へ「来年はもう一段階上に」

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ホームで優勝セレモニーを行った川崎フロンターレ

[12.1 J1第34節 川崎F2-1磐田 等々力]

 劇勝で優勝セレモニーに花を添えた。史上5クラブ目となるJ1連覇を成し遂げた川崎フロンターレは最終節を勝利で締めくくった。2万4062人の大観衆がスタンドを埋めた優勝セレモニー。2年連続の歓喜に包まれたMF中村憲剛は改めて今シーズンを振り返った。

「優勝を1回したことで視界が開けた。『フロンターレ、今日も勝つでしょ』って思われながら試合をするのは、期待が懸かると同時にプレッシャーがある。どれだけ難しいかをこの一年でみんなが体感した。それを上回って勝つことで得られる強さを僕自身は感じていましたし、個人としては怪我もなく、すごくサッカーが楽しかった」

 03年の入団からフロンターレ一筋。2度のJ2優勝を除けば、昨年のJ1制覇は悲願の初タイトルだった。中村は8回の準優勝のうち、7回を経験。「今思うと負荷がかかっていたんだなと改めて感じる」。重圧から解放された今季は連覇を達成。“シルバーコレクター”という不名誉な異名も過去のものだ。

 2試合を残してリーグ制覇を決めた川崎F。モチベーションが難しい中、ACL出場を目指したFC東京を破ると、最終節はJ1残留を懸けた磐田に逆転勝利。「自分たちが今年ずっと積み重ねてきたことを最後まで放棄せず、やりきったことで逆転ゴールが生まれた」。前半は磐田の圧に押されたが、後半は修正。運動量が落ちた相手をほぼハーフコートで押し込むと、左右に振って最後は中央を突破し、ラストプレーで逆転に成功した。

 リーグ最多得点&最少失点(57ゴール、27失点)の完全優勝だ。「胸を張っていいと思う」と話した中村の視線はすでに来季に向いている。「去年優勝したサッカーに、今年は質を追求することで次元の高いものが見つかった。来年はそれをもう一段階上に上げないと3連覇は達成できない」。今季も33試合に出場。川崎Fに黄金時代を築く38歳は進化を止めず、来季も走り続ける。

(取材・文 佐藤亜希子)

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