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守護神ヘッドから劇的V弾!! AT6分に奇跡の東京V、11年ぶりJ1昇格に王手

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東京ヴェルディが11年ぶり昇格に王手

[12.2 J1参入プレーオフ2回戦 横浜FC0-1東京V ニッパツ]

 J1参入プレーオフは2日、ニッパツ三ツ沢球技場で2回戦を行い、東京ヴェルディ横浜FCに1-0で勝利した。決勝ゴールは後半アディショナルタイム6分、GK上福元直人のヘディングシュートから決まるという劇的な幕切れ。8日の決定戦ではJ1リーグ16位のジュビロ磐田と対戦し、勝利すれば11年ぶりのJ1昇格が決まる。

 1回戦、2回戦、決定戦で行われるJ1参入プレーオフは今季から始まった制度。11月25日の1回戦ではJ2リーグ6位の東京Vが同5位の大宮アルディージャに1-0で勝った。2回戦では同3位の横浜FCと戦い、勝者は決定戦でJ1リーグ16位に挑む。なお、90分間で引き分けの場合はリーグ上位チームが勝ち抜ける。

 今季はJ1クラブライセンスを持たないFC町田ゼルビアが4位に入ったため、3位の横浜FCは1回戦を免除。リーグ最終戦の第42節・甲府戦(◯1-0)から2週間が空いての公式戦となる。甲府戦で負傷交代したMFレアンドロ・ドミンゲスが登録メンバーを外れ、途中出場だったMF野村直輝が先発に入った。

 1回戦の“下剋上”で勢いに乗る東京Vは先発1人を変更。警告2枚で退場処分を下され、2回戦は出場停止のMF内田達也に代わり、FW李栄直が新たに入った。FWドウグラス・ヴィエイラがメンバーに復帰し、FWアラン・ピニェイロ、FWレアンドロとともにベンチに控えた。[スタメン&布陣はコチラ]

 互いに立ち上がりから激しい球際の競り合いを見せたが、最初に決定機をつくったのは横浜FC。前半20分、右サイドを駆け上がったMF齋藤功佑のクロスにMF永田拓也が飛び込んだが、ヘディングシュートはゴール上に外れた。同29分には、MF瀬沼優司のクロスからFWイバのヘッドがゴール左を突くも、ポストに弾かれた。

 東京Vは前半33分、右サイドでのスローインから李とFW林陵平がゴール前に攻め込んだが、シュートは横浜FCの守備ブロックに阻まれる。しかし、こぼれ球を拾ったMF渡辺皓太がPA際で倒されてFKを獲得した。キッカーはMF佐藤優平。右足でゴール左を狙うも高い壁に跳ね返され、最初のチャンスを生かすことができなかった。

 スコアレスで迎えた後半4分、東京Vのロティーナ監督が早くも勝負に出る。井上、李の2人を下げてレアンドロとMF梶川諒太を一気に投入した。同11分には、GK上福元直人がボールをキャッチしたところでMF佐藤謙介とDF田村直也が小競り合い。一時試合が中断したが、ドロップボールで再開された。

 東京Vが徐々に攻勢を強め、後半14分、FW奈良輪雄太のクロスにレアンドロがボレーで合わせるもミートせず。同15分にはレアンドロがゴール正面30mの位置で倒されてFKを獲得した。キッカーは前半と同じく佐藤。今度はゴール左上隅を狙ったが、GK南雄太がパンチングでかき出した。

 南はこのプレーで右足を痛め、試合は一時中断。横浜FCはベンチに控える在籍14年目のFW三浦知良がピッチ脇に飛び出し、選手たちに熱く指示を送った。再開後の後半20分には、右サイドからのクロスにイバがフリーで合わせたが、高い打点のヘディングシュートはわずかにゴール上に外れた。

 引き分けだと敗退が決まる東京Vは同30分、奈良輪に代わってD・ヴィエイラを投入。システムを4-4-2に変更し、最後の攻勢に全てをかける。だが、横浜FCの守備陣は脚が止まらず、カウンターをしかけて脅威を与え続けた。

 ところが最後に東京Vに奇跡が待っていた。アディショナルタイムは7分。終了間際に右CKを獲得すると、佐藤のキックがゴール前へ。これに合わせたのは最後尾から攻撃参加してきたGK上福元。強烈なヘディングシュートは相手に阻まれたが、こぼれ球をD・ヴィエイラが押し込み、土壇場で勝ち越しに成功した。そのままタイムアップ。東京Vは2007年以来、11年ぶりのJ1昇格に王手をかけた。

(取材・文 竹内達也)

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