beacon

エリートではなく、アジア王者まで“這い上がってきた”MF白崎「今からでも遅くない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

清水から鹿島アントラーズに加入したMF白崎凌兵

「自分の中では全てを懸けてここに勝負しに来ましたし、ここで勝ち取れれば全てが手に入るクラブだと思っているので、そういう意味では自分次第。自分がもう一個突き抜けるために最高の環境だと思うので、勝負したいなと思います」

 16日、鹿島アントラーズの新体制・新加入選手会見に出席したMF白崎凌兵は、会見後の取材で「勝負する」「突き抜ける」ためにアジア王者に来たことを説明していた。

 過去2年間、清水で10番を背負い、中盤の柱を担ってきた。清水でプレーを続ける選択肢もあったが、鹿島サイドとの話し合いの中で感じたことは「どれだけ勝つことに対して貪欲か」ということ。昨年、アジアタイトルを獲得した鹿島だが、国内無冠に終わったことに満足していなかった。そのような“特別”な勝利へのこだわりを持つクラブで「もう一個、二個突き抜けられる」と感じ、より競争の激しい鹿島加入を決断した。

 白崎のすぐそばでは、注目ルーキー、CB関川郁万(←流通経済大柏高)が取材を受けていた。白崎も山梨学院高時代、高校ナンバーワンアタッカーの評価を得てJ7クラブの争奪戦の末、清水入り。関川のように注目と大きな期待を受けて入ったプロ生活は、ここまで思い通りには来ていない。

 清水でなかなか出場機会を伸ばせず、期限付き移籍した富山でも納得の行く結果を残せなかった。15年の清水に復帰後、少しずつその評価を上げてきた選手だ。本人も「エリート(街道)で来たよりは揉まれて揉まれてここまで来た」ことを認める。ただし、まだ25歳。本人は鹿島での挑戦でタイトルを勝ち取り、個人としても突き抜けることを目指している。

「自分が思い描いていた通りには来ていないですけれども、色々もがきながらアジアのチャンピオンチームにこの年で来て、今からでも遅くないと思いますし、日本代表だったり、このクラブならば(活躍次第で)どんどん見えてくる。競争もその分激しいと思いますけれども、自分は逆境に強いというか、そういう時に伸びているというのが経験としてあるので、(鹿島が)適しているかなと思います」。清水の前10番も鹿島では簡単にポジションを得られないかもしれない。それでも逆境の中で成長し、鹿島でも突き抜けた選手になる。

(取材・文 吉田太郎)

★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2018シーズンJリーグ特集ページ
●2019シーズン新体制&背番号一覧

TOP