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アジア杯の悔しさと向き合い…清水FW北川航也「それをやらないと生き残れない」

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清水エスパルスFW北川航也はアジア杯の課題を乗り越えられるか

「相手を背負った時のプレーで精度を上げないといけない」。日本代表としてアジアカップに参戦した清水エスパルスFW北川航也にとって、世界で戦うため向き合わなければならない課題は明白だった。それはすなわち、10日後に始まるJリーグの新シーズンで乗り越えるべきハードルとなる。

 アジア杯では5試合無得点。FW大迫勇也の負傷により与えられたチャンスは少なくなかったが、最後まで満足のいく結果を残すことはできなかった。エースが復帰した準決勝以降は出番がなく、「試合に出たい気持ちはあったし、それが一番大きかった」という悔しさを抱えつつ、裏方でサポートするしかなかった。

 少ない出場機会で4得点を挙げた大迫の活躍は目を見張ったが、最も大きな差は前線の起点としての役割だった。2列目の活性化を促せるエースに対し、北川は2列目の完璧なサポートなしにはボールを受けられず、孤立する姿が目立った。大会を振り返った22歳も「そこが自分の課題」と素直に語る。

「相手のゴール前ならしかけたほうが良いし、そこから守備に入っても問題ないけど、自陣に近いところではシンプルにプレーすることが大事。前を向くところと味方を使うところを使い分けないといけない」。プロ入り5年目のシーズンで求めていくのはそういった臨機応変さだ。

 同じ清水から世界に羽ばたいたFW岡崎慎司も当初はワンタッチゴールが注目されたが、前線でタメを作れるようになったことで、トップレベルへの道を切り開いた。相手を背負った場面でも味方へのパス、意表を突いたターンを使い分けて繰り出すことで、自身もゴール前に飛び込む機会ができたのだ。

「岡崎さんも前を向くプレー、裏に抜けるプレーが持ち味だけど、泥臭く味方に預けるプレーをやるので、そこは自分も必要なところだと思っている。それをやらないと生き残れない。預けて前を向いて出ていくというところをこだわりたい」(北川)。

 不整脈を患ったFWドウグラスの合流が遅れたことで、しばらくは1トップ起用の可能性もあり、自身の課題と向き合う好機にしたいところだ。「年間を通してどれだけ活躍できるかが大事。チームとしてはシーズンを終えた時にどの位置にいるかが大事」。ゆっくりと生まれ変わっていく心構えはできている。

(取材・文 竹内達也)
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