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そこ抜くか!? 横浜FC斉藤光毅「間合いを意識した」技ありの一発

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横浜FCのFW斉藤光毅(写真は3月3日のもの)

[4.21 J2第10節 横浜FC 3-1 千葉 ニッパツ]

 左サイドでボールを受けた。距離を詰めた相手選手が目の前におり、突破するスペースはほとんどない。しかし、横浜FCのFW斉藤光毅はドリブルで抜き去ると、角度がほとんどない位置からダメ押しとなるゴールを叩き込んだ。

 出番が巡ってきたのは0-1とビハインドを背負って迎えた後半9分だった。「与えられた時間の中で結果を残してやろうと入った」とピッチに向かうと、積極的にボールに絡む。170センチと小柄ながらも相手の懐に入ってフィジカル勝負でも互角以上に渡り合い、鋭いターンで前を向くだけでなく、スピードを生かした裏への飛び出しで縦への推進力を生み出した。

 後半開始から投入されたFWイバが基準点となり、その周囲を斉藤が衛生的に動き回ることで千葉の守備に的を絞らせず、攻撃にリズムをもたらす。後半12分にイバのゴールで同点に追い付き、同37分にDF田代真一のヘディングシュートで逆転に成功すると、同40分に斉藤が魅せた。

 左サイドでボールを受けると、DF新井一耀との1対1を迎える。それまでも好機に顔を出しながらシュートがなかったことで、「何で打たなかったんだ」との思いが自身の中にあった。「相手の間合いを意識した」と足の裏を使いながら徐々に距離を詰めると、ゴールラインと新井の間に生まれたわずかなスペースを一瞬の加速で突破。角度のない位置だったが「ゴールに近づいたら自分の中で打つと決めていた」とボールを突いて角度を生み出すと、右足から放ったシュートでニアサイドを抜いてネットを揺らした。

 突破を許した新井は膝をつき、GK佐藤優也も呆然とするしかないゴールとなった。

 衝撃の一発を記録した17歳の若武者は、「試合に出れるかどうかは分からないけど、試合に出たときは結果を残したい。今シーズンは2ケタを目標にしているので、満足せずに練習から突き詰めてやっていきたい」とさらなる進化を誓う。

(取材・文 折戸岳彦)

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