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“出来過ぎ”J1デビュー! FC東京ルーキー渡辺剛「強気にいけた」後輩韋駄天のスピード消す

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J1デビュー戦で存在感を見せた東京五輪世代DF渡辺剛

[4.28 J1第9節 FC東京2-0松本 味スタ]

 憧れだった味の素スタジアムで“満点”J1デビューを飾った。FC東京のルーキーDF渡辺剛が先発起用に応える活躍を見せた。「思いっきりいこうと思って入った。強気にいけたのが良かった」。J1初出場も堂々のプレーで見せ場をつくり、2-0完封勝利に貢献した。

 今季、中央大からFC東京に加入。プロデビュー戦となった3月6日の柏戦でいきなり初ゴールを挙げ、ルヴァン杯は4試合連続でフルタイム出場。カップ戦のパフォーマンスで長谷川健太監督の信頼をつかみ、コンディション不良のDFチャン・ヒョンスに代わってスタメンに抜擢された。

「緊張もしなかった。ルヴァン杯でできていたという自信はあった」。その言葉通り、果敢なチャレンジで先制点の起点となった。前半44分、松本のカウンターを止めようと敵陣のセンターサークル内まで飛び出し、出足鋭くインターセプト。パスを受けたMF高萩洋次郎が粘ると、ドリブルで運んだMF久保建英がスルーパス。逆カウンターからFW永井謙佑のゴールにつながった。

 前方では永井ら攻撃陣が歓喜の輪をつくり、ピッチ後方では守備陣が駆け寄って渡辺を手荒く祝福した。「得点につながってラッキーだった。あのプレーからだいぶ自分のリズムをつかめて、落ち着いてプレーできた」。新顔エアバトラーは得意の空中戦で強さを発揮。自身より6cm高い190cmのFWレアンドロ・ペレイラに勝って制空権を握れば、地上戦でも“韋駄天”のスピードを消した。

 高卒で先にプロ入りしたFW前田大然は山梨学院高時代、1学年下の後輩。規格外の速さは熟知していた。「走り合いをしたら勝てないのは分かっていた。少し先に動けば、自分もスピードは得意な部分。予測が大事だと思っていた」。

 見せ場となったのは、カウンターから独走態勢に入る前田を止めたシーンだ。前田がボールを奪った瞬間に後方から渡辺が走り出すと、スピードに乗って追い越し、ボールを奪取。予測と速さを生かし、冷静に窮地を救った。

「自分としては出来過ぎという感じはあります。思い出に残るホームゲームでした」。持ち味を発揮し、安定した守備でインパクトを残したJ1デビュー戦。FC東京の下部組織で育ち、山梨学院高、中央大を経て古巣に“帰還”した22歳のルーキーイヤーは上々の滑り出しを切っている。

(取材・文 佐藤亜希子)
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