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初先発の川崎F脇坂泰斗が躍動2アシスト「いつか満員の等々力にとずっと」

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初先発のMF脇坂泰斗が躍動した

[5.3 J1第10節 川崎F3-1仙台 等々力]
 
 チャンスをつかんだ“プリンス”が躍動した。川崎フロンターレU-18で育ち、阪南大経由で古巣に復帰したMF脇坂泰斗がJ1初スタメン。「スムーズにゲームに入ること、違いを生み出すことを心がけました」。プロ2年目で迎えた待望のゲームで大きな存在感を示した。

「昨年の後半あたりから感触は良かった。試合に出たらやれるなという感覚はあった。気持ちを切らさずに、もっとうまくなりたい一心でやってきました。昨年の1年間がなければ今はないと思う。まだまだですけど、ずっとトレーニングをしてきて良かったなと思います」

 J1デビューを果たした4月19日の第8節湘南戦はラスト5分の投入。デビュー戦は緊張もあったが、この日は序盤から落ち着いてゲームを組み立てた。「感覚的には途中出場の方が難しい。先発の方がゲームに入りやすい」。負傷中のMF中村憲剛に代わってトップ下を担い、2アシストを記録した。

 まずは前半13分、FW小林悠にスルーパスを通し、先制点を演出。初アシストを記録すると、前半37分にはPA右を縦に仕掛け、相手DFをかわして鋭いクロスを供給。これをMF長谷川竜也が押し込み、いきなりの連続アシストとなった。

 FW小林悠は「憲剛さんはパサータイプだけど、泰斗は動きながらのプレーで、スピード感がある。あいつの良さは動きながらコンビネーションで崩せる部分」と指摘。2万5789人のサポーターが埋めた満員の等々力陸上競技場で、中村とは異なる持ち味を示した。

「アカデミーの頃から等々力でプレーさせてもらう機会があって、アカデミーの試合にもサポーターの方がたくさん来てくださっていた。いつか満員の等々力のピッチに立ちたいなと、ずっと思っていた。スタメンで出られて、試合に勝てて良かったです」

 シュートは惜しくも枠を捉えられなかったが、ゴールに迫る決定機もつくった。次のステージに上り、新たな競争の日々が始まる。フロンターレの新時代を担う23歳は「イメージ通りの部分もあったけど、もっともっとできる」と野心を燃やした。

(取材・文 佐藤亜希子)
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