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鹿島FW上田綺世、プロ2戦目の“自己評価”「点を取れない試合に価値はない」

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2戦目のピッチに立った鹿島アントラーズFW上田綺世

[8.3 J1第21節 湘南3-2鹿島 BMWス]

 2-2で迎えた後半41分、鹿島アントラーズ最後の交代カードはプロ入り2試合目のFW上田綺世だった。狙いはズバリ「得点を奪うこと」(大岩剛監督)。指揮官の思い切った決断に背中を押された20歳は敗戦後、自身がこだわる「結果」への想いをあらためて示した。

 7月26日に法政大サッカー部退部と鹿島加入が発表され、同31日のJ1第16節延期分・浦和戦(△1-1)で早くもJリーグデビュー。シーズン中盤に入って突如アジア王者の戦力になったコパ・アメリカ日本代表ストライカーはこの日、またしても出番を掴み取った。

 与えられた時間は約5分間とアディショナルタイム。デビュー戦よりもやや早い投入に「前回よりは落ち着いてできた」という上田は「どんどん背後を取っていきながら点を取れという指示」を受け、「背後を取っても良いし、クロスでも良い。5分間でチームの3点目をもぎ取りたいという気持ち」でピッチに立っていた。

 投入直後、右サイド深くで同世代のDF杉岡大暉とのマッチアップを制して攻撃の起点となると、数分後には中央でのポストプレーからチャンスを創出。後半アディショナルタイム4分には、MF永木亮太のクロスから高い打点でヘディングシュートも放った。ボールは枠を外れたが、これがプロ入り後初めてのシュートとなった。

 ところが、そうして徐々に得点に近づきつつあるようにも思われたものの、チームは後半アディショナルタイム6分にセットプレーから失点。試合前のウォーミングアップ時から「アヤセ!」のコールを送っていたサポーターの期待に応えることはできず、「歓声に変えられなかった責任が自分に乗っている」と振り返るしかなかった。

 試合後、報道陣に囲まれた20歳はこの日の自己評価を語り、決して満足していない様子を見せた。

「僕は結果主義というか、今までの言動でも分かってもらえると思いますけど、点を取りたいし、点を取ってここまで来たので、取れない試合に価値はない。自分の色を見せられたかというのはあるけど、それは細かいところ。2-2の状況で出て、3-2にできたか、2-3になったか、もしくは2-2で終わるかというところだけ」。

「僕が出られたのは5分だったけど、そこで(監督が)僕を使ってくれた残り5分での決断はたぶん勝ちに行った決断だったし、それを信じて僕を出してもらえているので、その残り5分を僕は絶対に言い訳にしたくない。それでも結果を残せる選手に成長したい」。

 だからこそ、徐々にチームにフィットしているという感覚よりも、その先にあるゴールという結果を求める。「僕のスタイルを浸透させていかないといけないし、それはゴールなどの形に乗せて伝えていくものだと思う。出場時間を勝ち取りながら、味方に自分をアピールして、プレースタイルを確立させていくことが必要」と前を見据えた。

(取材・文 竹内達也)
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