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笑顔で現役生活を終えた鳥栖トーレス「幸せな気持ち」「恵まれた人生」

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現役引退を迎えたFWフェルナンド・トーレス

[8.23 J1第24節 鳥栖1-6神戸 駅スタ]

 サガン鳥栖FWフェルナンド・トーレスの現役ラストマッチは90分間の出番を洗えられたが、ノーゴールに終わった。23,055人の観衆に見送られてスパイクを脱いだ元スペイン代表のスーパースターは「今日は悲しくない。幸せな気持ち」と最終戦を振り返った。

 トーレスは昨年7月、自身のサッカーキャリアで最も長い時間を過ごしたアトレティコ・マドリーを離れ、鳥栖に電撃移籍。スペイン代表として2010年の南アフリカW杯優勝、08年と12年の欧州選手権制覇を成し遂げてきたレジェンドの加入には、日本中のサッカーファンが沸き立った。

 昨季は公式戦19試合4得点。チームの不振もあって前評判どおりの活躍はできなかったが、J1第33節ではJ1残留を決定づける決勝ゴールを沈めるなど、勝負強さは光った。今季はさらに出場時間を減らし、前節終了時点で19試合3得点にとどまるも、J1第17節の2得点も、天皇杯4回戦の決勝ゴールも、チームを大きく後押しするものとなった。

 そんな35歳が花道に選んだ舞台は本拠地でのヴィッセル神戸戦。ちょうど1年前の8月22日、天皇杯4回戦で来日初ゴールを決めた縁起の良い相手であり、盟友のMFアンドレス・イニエスタや、かつてスペイン代表で共にプレーしたFWダビド・ビジャが所属しているクラブだ。

 しかし、試合は1-6で敗戦。トーレス自身は後半に3本のシュートを放ち、惜しい場面こそあったものの、現役最後のゴールを決めることはできなかった。それでも試合後のセレモニーを振り返り、「ビデオメッセージがあったり、ビジャやイニエスタと抱き合って、こらえきれないものがあった」と笑顔で語った。

「もしかしたら、この先に『もうサッカーができないのかな』と悲しく思うこともあるかもしれないけど、今は幸せな気持ち」と心境を示した35歳は「後悔は一切ない」ときっぱり。華々しいキャリアを誇りに「楽しみながらやってきて、好きなことで仕事ができて、恵まれたサッカー人生だった」と前向きにユニフォームを脱いだ。

(取材・文 竹内達也)
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