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「川崎での経験を伝えたい」…2年半ぶり新潟復帰の舞行龍ジェームズ

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アルビレックス新潟DF舞行龍ジェームズ(5番)

[8.31 J2第30節 柏1-1新潟 三協F柏]

 危機は何度もあった。相手は6試合連続複数得点、6試合21得点と強力攻撃陣を誇る11連勝中の柏。アルビレックス新潟DF舞行龍ジェームズは最後まで集中力を途切れさせることなく、首位チームの前に立ちはだかろうとした。

 立ち上がりからリズムを握った新潟は、前半13分にFWレオナルドの得点で先制に成功する。その後も主導権を握って試合を進めるが、後半に入って柏がシステムを変更すると、試合の流れが一気に変わって押し込まれる時間帯が続く。後半18分に同点に追い付かれてしまったが、ここから粘った。

 相手の最前線には、ここ3戦6得点で193センチのFWオルンガが構えていたが、「フリーではヘディングをさせなかった」と攻撃の核から自由を奪い取ろうと奮闘。その後、新潟に追加点こそ生まれなかったものの、柏にも得点を許さずに1-1のまま試合終了のホイッスルを聞く。舞行龍は復帰後、初となるフル出場を果たし、首位チームからの勝ち点奪取に貢献した。

 88年9月17日生まれの現在30歳は、08年に成立学園高から新潟に加入。JAPANサッカーカレッジ、金沢、長崎への期限付き移籍を果たし、13年シーズン途中に新潟に復帰すると、3年半を過ごして川崎Fへ完全移籍した。そして今夏、2年半ぶりに新潟に戻ってくることになった。

 川崎Fでは出場機会こそ限られたが、「川崎で得たもの、優勝経験したチームのまとまりや真面目さ、真剣さなど学ぶべきものがたくさんあった」と2度のJ1リーグ制覇をチームの一員として経験したことは、自身にとっても大きなプラスになったようだ。そして、その経験を「新潟の若い選手に伝えていきたい」と考えている。

 復帰した理由を「新潟が好きで、育ててくれたクラブだから」と語った男は、「自分的にCBとして、この2、3年がベストな状況でプレーできると思っているので、そこで必ずJ1に戻して恩返ししたい」と貴重な経験を還元し、チームをあるべき場所に戻そうと決意している。

(取材・文 折戸岳彦)
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