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笑顔なき大記録…8年連続2ケタ得点の浦和FW興梠「個人の記録よりもチーム」

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先制点を奪った浦和レッズFW興梠慎三を仲間が祝福

[9.1 J1第25節 湘南1-1浦和 BMWス]

 得点を重ね続けてきたストライカーが、新たな記録を打ち立てた。湘南戦で先制点を叩き込んだ浦和レッズFW興梠慎三は今季の得点数を10に伸ばし、Jリーグ史上初となる8年連続二ケタ得点を達成した。

 これまで築いてきた7年連続2ケタ得点は、FWエジミウソンとFW佐藤寿人と並んでの記録だった。8年連続2ケタ得点の新記録に王手をかけたのは8月4日の第21節名古屋戦。その後、3試合は無得点と足踏みが続いたものの、湘南戦で記録を打ち立てるゴールを奪取する。

 前半3分、右のMF橋岡大樹から送られたサイドチェンジをMF武藤雄樹が受けると、興梠が中央を駆け上がってくる。その動きを見逃さなかった武藤がゴール前にボールを送ると、「武藤から良いボールが来たし、立ち上がりは特に集中して入ろうと皆で言っていた中で点を取れたことは非常に良かった」という興梠が右足で巧みに合わしてネットを揺らして大記録を達成した。

「歴史に名を刻めたのは非常に嬉しく思う」と語りつつ、自身が得点を積み重ねられるのも「チームメイトのおかげ」と仲間への感謝を忘れない。「自分で突破してゴールを決められる選手ではない。皆がつないできたボールを最後に決めるのが僕の持ち味なので、皆のおかげです」。

 だが新記録を樹立した試合後、笑顔を浮かべたわけではない。チームは後半45分に湘南に追い付かれて、1-1の引き分けに終わって6試合ぶりの白星を逃した。「個人の記録よりもチーム」のことを考える点取り屋は、「今日は勝たないといけなかった。追加点を取れればもっと楽になったけど、自分を含めてチャンスで決め切れなかった」と声を落とした。

(取材・文 折戸岳彦)
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