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横浜FC昇格の原動力となった“特指”松尾佑介「大きな一歩を踏み出せた」

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ドリブルで切り裂く横浜FCの特別指定選手MF松尾佑介(仙台大)

[11.24 J2第42節 横浜FC2-0愛媛 ニッパツ]

 特別指定選手の22歳が横浜FCのJ1昇格に欠かせないピースとなった。仙台大MF松尾佑介は6月12日に来季加入内定が発表されると、半年足らずで21試合出場6ゴール5アシストとブレーク。2列目の左に松尾、右にMF中山克広。若き両翼の破壊力ある攻撃がJ2を席巻し、18試合不敗という記録も生まれた。

 試合後、大勢の取材陣に囲まれたFW三浦知良は、自動昇格をかけた最終節で自身が感じた緊張を明かしたうえで、若手の頼もしさを語っていた。「光毅とか松尾が全然リラックスしてて(笑) 松尾が横だったので『お前緊張しないの?』と聞いたら『全然しないっすね!』って軽く言ったので凄いなって。頼もしいですよね」(カズ)。

 最後は大宮との熾烈な2位争いが繰り広げられたが、プレッシャーがのしかかる試合でも気負いは見せず、若手らしくチームに勢いをもたらした。前節の岡山戦では値千金の決勝ゴール。大宮と2差をつけて最終節を迎えると、この大一番でも硬さはなく、普段通りキレのあるパフォーマンス。果敢なプレーで推進力を示し、シーズンを締めくくるゴールを演出した。

 1-0で迎えた後半7分、左サイドのスローインからFW皆川佑介がキープ。皆川からパスを受けた松尾は持ち上がり、相手の動きを見てPA左を縦に仕掛けると、「『やっぱり良いところにいるね』と思いながら」MF齋藤功佑に速いクロスを通し、勝利を決定付ける2点目を導いた。

 特別指定選手という立場ながらJ1昇格の原動力となり、その名を轟かせたシーズン。「特別な立場と言ってもプロはプロなので、しっかりここで出来ることをやれたことは良かった。それがJ1昇格というチームの目標につなげられて、自分自身も大きな一歩を踏み出せたと思う」。東京五輪世代の22歳。横浜FCが13年ぶりにJ1のステージに上がる来季、松尾佑介はさらなる飛躍を遂げるはずだ。

(取材・文 佐藤亜希子)

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