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任務遂行の清水DF立田、「勇気」示したプレーを指揮官も称賛

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清水エスパルスDF立田悠悟(写真は11月2日のもの)

[12.7 J1第34節 清水1-0鳥栖 アイスタ]

 リードはわずかに1点。しかし、このまま逃げ切れば自力での残留が決まる。しびれるような展開の中、清水エスパルスDF立田悠悟はピッチへと送り込まれた。

 前半をスコアレスで折り返した清水は、後半23分にFWドウグラスの得点で先制に成功。すると、先制から10分後の同33分に、MFジュニオール・ドゥトラに代わって立田がピッチへと送り込まれる。この交代を機に清水のシステムは5-3-2に変更。立田は最終ラインの中央に入った。

「悠悟の準備はしていた。(鳥栖は)長いボールを入れてくるし、サイドから簡単に上げられてきていた。5-4-1の並びにするとボール(ホルダー)に行けなくなるので、5-3-1-1のような形にした」。そう、篠田善之監督が振り返ったように、逃げ切るための一手だった。

 立田の任務はハイボール、クロスをゴール前に放り込んでくる鳥栖の攻撃をはね返すこと。そして、ラインをコントロールして相手をゴール前から遠ざけることだった。「ラインを上げることは練習からずっと言われていた。相手も蹴ってくるのが分かっていたので、セカンドを拾えるようにコンパクトにやろうと話していた。あれが僕の仕事だと思っている」。その言葉どおり、果敢にラインを押し上げ、ゴール前に送られるボールをはね返す。

 同点に追い付かれれば一気に劣勢に立たされ、他会場の結果によってはプレーオフに回る可能性まであったが、最後まで鳥栖にゴールを許さず。1-0で逃げ切ったチームは自力で残留を決めた。自身の任務を遂行した立田を、指揮官も称賛。「チャンスがあればラインを上げる。それを悠悟は非常に良くやってくれた。勇気のいるラインコントールだったと思う」。

 プレッシャーが懸かる厳しい状況での投入となったが、結果を残した男は、「こういう試合はあまり経験できない。時間は短かったけど、少しでも出られて良かった。勝って残留できてホッとしている」と充実した表情を見せていた。

(取材・文 折戸岳彦)
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