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完璧ボレーで同点弾!! 新潟19歳MF本間至恩「自分のミスから失点して…」

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アルビレックス新潟MF本間至恩

[7.15 J2第5節 町田3-3新潟 Gスタ]

 勝ち越しゴールを献上した5分後、チームを救ったのは19歳にしてアルビレックス新潟の背番号10を任されているMF本間至恩だった。「自分のミスから失点してしまったので、同点ゴールを決められて本当に良かった」。豪快なボレーシュートで同点弾を決めたにもかかわらず、言葉の裏には悔しさがにじんでいた。

 思い返したのは0-2から追いついて迎えた後半37分。途中出場で反撃を託されていた本間は低い位置でDF舞行龍ジェームズからの縦パスを受けると、トラップが大きくなってボールロストし、ここから与えたコーナーキックでFC町田ゼルビアの勝ち越しゴールが決まった。

「サイドでプレーした方が自分は得意だけど、チームが求めているのは中でプレーしてゴールに近いところで結果に残すこと」。プレースタイルを広げることを求められている本間にとって「前を向いてしかけた時は良かったけど、後ろ向きでボールをもらったときにミスが多くなる」という課題が表れた形。それが失点に絡んだこともあり、とりわけ大きな悔いを感じていた。

 それでも後半44分、自らの武器である攻撃で借りを返した。右サイドを突破したDF大本祐槻のクロスをFWファビオが浮き球で落とすと、これに反応した背番号10はダイレクトで右足を一閃。真っ直ぐな弾道を描いたボールは、クロスバーをかすめてネットに突き刺さった。

「ペナルティエリア外から積極的に足を振ったことでゴールにつながった」。164cm、59kgという小さな身体からでもパンチ力のあるシュートを放った本間。試合後のリモート取材では「次もどんどん打っていって、シュートレンジを広げていきたい」と積極性を見せた。

 今季5試合で先発は1試合のみ。背番号10を任されているように、チームを引っ張る活躍が期待されるアカデミー出身のMFだが、層の厚い攻撃陣の中ではまだ定位置を獲得するには至っていない。31歳の舞行龍も「もっとボールを欲しがって惜しいし、もっと起点になって仕切って欲しい」と才能を理解するがゆえの叱咤を口にした。

 そうしたハードルの高さは本間が自身に求めるものとも相違ない。「チームとしては次は絶対に勝つこと、そして個人としては練習からスタメンを取れるようにアピールしていきたい。スタメンで出るためには結果を出さないといけないので結果にこだわってやっていきたい」(本間)。将来を嘱望され続けてきたドリブラーはこのゴールにも満足せず、さらなる飛躍への足掛かりとする。

(取材・文 竹内達也)
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