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0-4大敗もJ王者を“面食らわせた”横浜FC…指揮官、選手、敵将までも口を揃えた課題「90分通してできるか」

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FW斉藤光毅が前半15分、クロスバー直撃のシュートを放った

[7.22 J1第6節 横浜FM4-0横浜FC]

 昨季J1リーグ王者の横浜F・マリノスと、昨季J2リーグ2位で昇格した横浜FCによる13年ぶりのダービーマッチ。挑戦者という立場で敵地・日産スタジアムに乗り込んできた横浜FCだったが、前半の飲水タイムまでは相手をほぼ圧倒していた。

 守ってはDFがMFを追い越してまでマーカーを追い回すマンツーマンディフェンスが見事に機能し、攻めては18歳のFW斉藤光毅が前半15分までに3本の決定的なシュートを記録。独特の守備戦術ついては「マリノスがポジションチェンジするのでマンツーマンがよりわかりやすかったけど、中断明けからずっとやっていた」と冷静に言及した下平隆宏監督だったが、王者を苦しめた序盤の戦いぶりには「相手もだいぶ面食らったような感じで、自分たちのペースでやりたいことができた」と前向きだった。

 ところが、終わってみれば0-4の大敗だった。良い時間帯にゴールを奪えずにいると、前半飲水タイム明けのオウンゴールで先制点を与え、後半には足が止まって3ゴールを献上。前節川崎F戦(●1-5)と同じような戦いぶりで2試合連続の大量失点を喫した。「応援していただいている方のダービーにかける想いが伝わってきた中、勝利を届けられずに残念」。指揮官は悔しそうに結果と向き合った。

 それでも、マンツーマンで相手を追い込む戦術を志向する以上、こうした試合になる可能性は織り込み済みだった。下平監督は「良い形で奪えれば自分たちに点が転がってくるし、入れ替わられれば相手のビッグチャンスになる。そういうリスクを負ってやっているので、球際やフィニッシュのところを含めて勝ち切れるようになったらもっと面白い」と前を見据えている。

 そんな指揮官がフォーカスする課題は、現状限られた時間の高パフォーマンス状態をできるだけ長い時間続けていけるかだ。「90分通してしっかりやれた中で勝ちまで持っていけるように頑張りたい」。そう意気込む下平監督同様、柏アカデミー時代からの愛弟子にあたるMF手塚康平も「主導権を握っている時間は間違いなくあるので、その時間を1試合1試合長くしていけば勝ちが近づく」と希望を語った。

 また横浜FMのアンジェ・ポステコグルー監督からも、奇しくも同じような趣旨の言葉が聞かれた。「今季はJ2に落ちることもないし、向こうの監督もいろんなことを挑戦している。それはいいことだと思う。やり続けることが大事だ。ただそれを90分できるか。プレスにしても、ボールを保持するのも、90分通してできるか。できるならやり続けないといけないし、そうして自分たちをどう止めるかだと思う」。結果が出ない時期もスタイルを貫き、90分間アグレッシブに戦えるチームを築いたことで頂点に立った指揮官からの金言だった。

「引いて守ったり、ブロックをつくってやることは去年まで狙っていたし、できるんだけど、それだと発展がない。見にきている人たちももっとアグレッシブなところ、どっちに勝負が転がるかというところを見たいと思う。引きこもったサッカーよりはチャレンジして、選手たちに成功体験を踏ませて、できている時間を長くしていくというのをやっていきたい」(下平監督)。J1復帰1年目。横浜FCは昨季の成功体験にこだわらず、新たな道を切り開いていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)
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