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DAZN大型再契約、村井チェアマンがサポーターに感謝「ずっと解約せずに待って下さった方が…」

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村井満チェアマンとラシュトンCEO(オンライン会議アプリ『Zoom』のスクリーンショット)

 Jリーグの村井満チェアマンが25日、DAZNとの共同オンライン記者会見の場で、Jリーグファンへの感謝を語った。DAZN日本法人の中村俊社長によると、新型コロナウイルスによる中断期間中も「予想より解約数が少なかった」とのこと。村井チェアマンは「昨年を上回るほどの方に再開試合を見ていただいた。鳥肌が立つような思いをしたのを覚えている」と振り返った。

 JリーグとDAZNは同日、これまで結んでいた10年間2100億円の契約を2年間延長し、12年間2239億円の新契約を締結したことを発表。村井チェアマンは「Jリーグがどう成長軌道を変えていくのか、DAZNが日本市場においてどう展望を描いていくのか」という点で「両者にとってベストな長期計画」と太鼓判を押した。

 コロナ禍における新たな契約について、DAZNグループアクティングCEOのジェームズ・ラシュトン氏は「日本のマーケットは非常に大事で、フルにコミットしている。皆さんの力をいただいて順調に回復し、会員数も今年中にコロナ前のレベルに回復することを予定している。日本市場を信じているし、ビジネスを発展させていくべく力強く信じている」と強調。中村社長も「最終的にJリーグを成長させて、Win-Winの関係を作っていこうということは今も変わらない。DAZNジャパンとしてJリーグがないことは想像ができない状況。このように2年の延長をさせていただいた」と前向きに経緯を語った。

 1年あたりの金額は210億円から約186.5億円に減額となるが、Jリーグ側にとっては「期間を延ばして権利料の総額を増額する」(村井チェアマン)というメリットがある。またラシュトンCEOも「価値を過小評価しているのではなく、真逆だと考えている。期間を延長し、総額の価値は上がっている。私たちが導入しているパートナーシップモデルは両者が成長することでこれまで以上の成長を遂げることができ、それまで以上の価値を両者ともに得ることができるモデルとなっている。詳細について説明をすることはできないが、成長をともにすることで大きな価値、大きな成長を一緒に遂げることを信じている」と述べ、契約に含まれているレベニューシェア(利益配分)のメリットをほのめかした。

 その上で「Jリーグの価値を強く信じていなければこの契約には至らない。Jリーグの市場、これからの成長、現在の価値も当然ながら、これからの価値も未来を信じている。非常に今後のJリーグとともに発展することを期待している」と力強く語ったラシュトンCEO。中村社長は「もし価値が下がったとは全く考えていない。そういうことであれば契約の延長はなかった」と述べた。

 そうした確信の背景には、コロナ禍における国内のDAZN契約状況も前向きに働いていたという。中村社長は「予想より良い結果」とした上で「DAZNのユーザーさんは、DAZNがJリーグと一緒に日本のサッカー界を盛り上げていこうという契約をしていることをよくご存知なんじゃないかと思う。ライブスポーツをほとんどやっていなかったが『DAZNさん頑張って、Jリーグさん頑張って』と、スポーツ界にとって難しい時期を応援していただいて、思ったほどの影響がなかった」と振り返り、ラシュトンCEOも「ファンの皆さま、パートナーの皆さまのおかげだと思っている。あらためて感謝申し上げます」と述べた。

 こうした声を受けて村井チェアマンは「4か月にわたる試合の中断があった。なんとかリモートマッチから始まったが、視聴数が昨年を上回る方が再開試合を見ていただきました。鳥肌が立つような思いがしたのを覚えております。ずっとDAZNを解約せずに待って下さった方がいたことはDAZNも把握しています。おそらくジェームズ(ラシュトンCEO)はコロナが落ち着いたタイミングで日本のスタジアムに来ると思います。会われたら声をかけてあげてほしいです。本来であればロンドンのパブで一杯やって夢を語りながら、日本のサッカーをこうしようとアイデア交換をして議論をする仲なのですが、直接コミュニケーションができない状況です。ですが、日本のサポーターのことをよく理解しているとお伝えしたいです」とサポーターに向けてメッセージを送った。

(取材・文 竹内達也)
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