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10か月ぶり復帰戦飾った川崎F中村憲剛「サッカーは楽しいな、等々力って最高だなって」

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復帰弾を挙げたMF中村憲剛は「ゲッツ!」のパフォーマンス

[8.29 J1第13節 川崎F5-0清水 等々力]

 大怪我を乗り越え、川崎フロンターレの39歳MF中村憲剛が帰ってきた。「一人じゃここまでやって来れなかった。感謝しかない。サッカーは楽しいなって、等々力って最高だなって、改めて噛み締められたことが今日一番嬉しかったこと」。301日ぶりに公式戦復帰を果たし、いきなりゴールも記録。3試合ぶりの勝利に貢献し、自らの復帰戦を最高の形で飾った。

「この日のためにすべてを捧げてきた。コロナの影響でサポーターの人たちが5000人までしか入れないとか、声を出せないとかありますけど、それでも十分、等々力の温かさは僕にとって大きなものだった。誰よりも自分が待ち望んでいた瞬間だった。点を取ろうとは全く思っていなかったし、今日1日を怪我なく無事に終えられることだけを、昨日からずっと考えていた」

後半32分に出番が訪れ、盛大な拍手に迎えられた。後半35分には右足シュートを狙い、迎えた後半40分だ。相手のビルドアップのミスを見逃さず、咄嗟の判断で左足ループを選択。鮮やかな弧を描いたシュートがゴールに吸い込まれた。得点後はお笑いタレント・ダンディ坂野のギャグ「ゲッツ!」のパフォーマンスで沸かせた。

「この10か月が早送りのように自分の頭の中を巡っていった1日だった」。キャリアで初めての大怪我を負った昨年11月以来、約10か月ぶりに等々力陸上競技場のピッチ立った。昨年11月2日の第30節広島戦で負傷。左膝前十字靭帯損傷、左膝外側半月板損傷で手術を受け、全治7か月の診断。長いリハビリ生活を送った。

 苦しい期間は国難と重なった。3月、膝に痛みが生じると、日に日にリハビリメニューが削られていった。新型コロナウイルスの感染拡大により緊急事態宣言が出され、Jリーグも中断。「膝の先行きも見えなかったし、Jリーグとしても先が見えない時期にちょうど重なっちゃったので、一番しんどかった」。周囲の支えで奮い立ち、こうして8月中の復帰にこぎ着けた。

「周りの人たちがいなかったら今の自分はない。感謝しかない。家族に助けられた。いろんな選手からも励ましのアドバイスをもらった。1日1日を積み重ねて今日この日を迎えられた。ただ戻るんじゃなくて、今日をスタートにしないといけないと思っていた」

 再出発を切った中村憲剛は「『等々力に神様いたな』っていうのは正直、あります。等々力じゃなかったら、こうならなかったんじゃないかな」としみじみと語った。

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