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C大阪MF清武の「クオリティー」に指揮官絶賛! 精密ループ弾は「GKを前半から見ていた」

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貴重な同点ゴールを決めたセレッソ大阪MF清武弘嗣

[9.13 J1第16節 横浜FM1-2C大阪 日産ス]

 苦しかった前半は味方の預けどころとなり、勢いづいた後半は精密なループシュートとスルーパスで決定的な仕事を連発。セレッソ大阪MF清武弘嗣が大車輪の活躍で逆転勝利を演出した。

 失点直後の後半13分、背番号10の判断と技術が戦況を変えた。「GKが出ているのを前半から見ていた」という清武は右を走るMF坂元達裕からボールをもらうと、ダイレクトで右足を一閃。ふわりとコントロールしたボールをゴール右隅に突き刺した。「タツがボールを持って、来るなと思った瞬間に見たら、GKが出ていたので狙い通りだった」。ロティーナ監督も「チームがやるべきことをやって、個人のクオリティーが重なるとああいう素晴らしいゴールが生まれる」と絶賛の今季4点目だった。

 さらに1-1で迎えた後半19分、今度は左のハーフスペースでボールを持つと、相手のプレッシングを冷静に見極めるようにタメをつくり、絶妙のタイミングで浮き球のスルーパスを供給。これに抜け出したDF片山瑛一が相手DFの一発退場を誘った。「同点ゴールと退場がマリノスに大きなダメージを与えた」(ロティーナ監督)。逆転勝利の後、指揮官が挙げたキーポイントはいずれも清武が導いたものだった。

 また結果に表れないような貢献も随所に見られた。この日の横浜FMは前半から激しいプレッシングをかけ、高い位置でボールを奪う狙いが機能しそうになっていたが、清武にボールが入ったときはなかなか近づけず。「前半にロングボールをなかなか蹴らなかったのは、自分たちがボールを握ってサッカーをしようというのをチームメートに見せたかったから」(清武)。苦しい前半には自らが“逃げ場”をつくると、後半には「引いてゲームをつくろう」とポジションを微修正し、さらに横浜FMのプレッシングを困惑させていた。

 試合後、ロティーナ監督は清武の貢献度について問われて「われわれのキャプテンで、チームのリーダーで、プレー面で落ち着かせるだけじゃなくゴールも決めていて、守備でもハードワークする。彼がチームの模範。彼がプレーすることがチームに良い影響を与える」と最上級の称賛を送った。また出場状況からも信頼感は明らか。今季は新型コロナウイルスの影響で未曾有の過密日程を強いられている中、第3節の清水戦を除く全試合で先発起用が続いている。

 連戦の疲労もあるだろうが、清武自身は「僕にとって試合が続くことがポジティブに捉えているのでそれも好調の一つの要因」と前向きに捉え、「数字にこだわってやっているので強い気持ちはあるし、チャンスがあったらどんどん狙って行こうかなと思っている」とさらなる得点に意欲も。「セレッソとしてやりたいサッカーを突き詰めている段階だし、去年より断然良くなっている」(清武)。そのサッカーの中心には円熟期を迎える背番号10が君臨している。

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