[11.3 J1第31節 横浜FM2-3鹿島 日産ス]

　2点ビハインドから見せた圧巻の逆転劇だった。試合後、鹿島アントラーズのザーゴ監督「非常に素晴らしいスペクタクルを提供することができた」と満足そうに語り、「難しい試合を諦めずに冷静にプレーした成果が結果に表れた」と選手たちを称えた。

　前節から中2日の鹿島はこの日、前節で怒涛の21連戦を終えてコンディション的に回復した横浜F・マリノスの勢いに屈し、前半27分までに2失点を重ねる厳しい展開を強いられた。ところが前半のうちにFW上田綺世のスーパーゴールで1点を返すと、後半は見事に修正してFWエヴェラウドのミドルシュートとMF遠藤康の華麗なボレーシュートで逆転。上位対決で貴重な勝ち点3をもぎ取った。

　ザーゴ監督は前半の内容について「前でボールが収まらず、チームが押し上げようとするところでボールを失っていた。そして自分たちが出ていこうとしたスペースを使われて失点した」と評価。ハーフタイムの遠藤投入はそうした点を修正する意図があったとといい、見事な決勝弾を決めたMFを「前で収めることで攻撃に厚みをつけられたし、チームが余裕を持って攻撃に専念する時間を作ってもらった」と称えていた。

　この勝利によって暫定5位に浮上し、残るは7試合。2位以内に与えられる今季の天皇杯出場権、4位以内にチャンスがある来季ACL出場権獲得のためには連勝を続けるしかない状況にある。

　ザーゴ監督は「総力戦がアントラーズの強みで、それがピッチで表現されないといけない。終盤に全員が調子を上げることが重要で、試合出場のなかった選手が調子を上げることがチームに勢いをもたらし、それぞれの選手が自信を深め、チームの自信につながる。残り7試合、全員で調子を上げて、いい雰囲気でやっていかないといけない」と意気込みを語った。

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