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「お前を探していた」…Jデビュー武田英寿に見せた宇賀神の気づかい

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MF武田英寿とDF宇賀神友弥

[12.12 J1リーグ第32節 浦和 0-0 湘南 埼玉]

 後半41分、浦和レッズの2選手が交代のためにタッチライン際へと向かう。一人はこの試合がJ1デビューとなる19歳のMF武田英寿。そして、もう一人が浦和一筋11年目、32歳のDF宇賀神友弥だった。

 青森山田高から浦和に加入した武田は、8月5日のルヴァン杯グループリーグ第2節C大阪戦の後半31分から投入されてプロデビュー。しかし、リーグ戦での出場はなく、湘南戦が初のベンチ入りとなった。

 0-0のまま迎えた後半41分にその時がやってくる。「初出場だったので難しいところもあった」と振り返ったものの、ピッチに入る前に宇賀神がサポート。「一緒にウガさんが出るとなったときに、すごく声を掛けてくれました」。大先輩の言葉に耳を傾けることで、気持ちを落ち着かせてピッチへと向かえた。

 そして、ピッチに立ってからも宇賀神の気づかいがあった。4-2-3-1のトップ下に入った武田に対し、最初にパスを届けたのが宇賀神。「一番最初、入ってすぐにボールに触れられたのもウガさんがパスを出してくれたから。その後に自分を探していたと言ってくれていた」。

 投入後、間もなくボールに触れたこともあり、武田にリズムが生まれた。同43分には右サイドからFW興梠慎三へラストパスを通してチャンスメイクし、同アディショナルタイムには興梠の落としを受けてドリブルで運んで左足シュート。惜しくもGK後藤雅明に阻まれたものの、短い時間の中で存在感を存分に示した。

「周りの先輩のおかげでうまく試合に入れました」。19歳がデビュー戦で持ち味を発揮した裏には、先輩たちのサポートがあった。

(取材・文 折戸岳彦)
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