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小林悠が涙、愛息の手紙に中村憲剛も涙拭う…「ありがとうを言いたいのは僕の方」

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引退セレモニーで胴上げされる中村憲剛

 今季限りで現役を引退するMF中村憲剛の引退セレモニーとリーグ優勝報告会が21日、等々力陸上競技場で開催された。現役生活を支えた家族やOB、選手、地域貢献活動で関係を作ってきた地元の人たちに感謝を伝えられ、「みんなありがとうって言ってくれましたが、ありがとうを言いたいのは僕の方です。何でもない大学生を拾ってくれたフロンターレに感謝しかありません」と挨拶した。

 涙の引退セレモニーとなった。FW小林悠が大粒の涙をこぼしながら「憲剛さんがいなかったら今の僕は絶対にいない」とメッセージを伝えると、中村も瞳を潤ませた。さらに、“サポーター代表”として長男・龍剛くんが父への手紙を読み上げた。

「中村憲剛選手の18年間のサッカー人生は、出来すぎでした。成長していくとお父さんがサッカー選手だと分かり、自分もサッカーが好きになりました。その時点ですでに憧れていたと思います」

「前十字を切ったときも前向きにリハビリをしていたよね。その頑張っている姿に、僕はすごい人なんだなと毎日感じていました」。川崎Fの歴史と自身のキャリアを振り返りつつ、尊敬と労いを伝える愛息の言葉に目を赤くし、感極まった様子で涙を拭った。

 中央大卒業後、03年の入団から川崎F一筋18年。「僕はフロンターレに拾ってもらって心から良かったと思うし、感謝の気持ちしかない」。クラブの大黒柱として時代を築いたバンディエラは今季を含めて3度のリーグ制覇を成し遂げた。J1通算471試合74得点、J2通算75試合9得点。

「頼もしい後輩たちにフロンターレの今後を任せて、僕は先のステージに進みたいと思います。今日の景色は一生忘れません。本当に、本当に感謝しています。フロンターレ、最高です」。スピーチを終えると盛大な拍手の中で花火が打ち上がり、“神輿”に担がれてサポーターに惜別の挨拶。背番号の「14」にちなんでチームメイトらに胴上げされ、14度宙を舞った。

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