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川崎Fから武者修行で初得点…徳島の初白星に貢献した20歳宮代大聖「これをやり続けないとJ1で生き残れない」

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徳島FW宮代大聖が加入後初得点

[3.21 J1第6節 徳島 2-1 横浜FC 鳴門大塚]

 徳島ヴォルティスにJ1ホーム初勝利をもたらしたのは、川崎フロンターレから期限付き移籍で今季加入したFW宮代大聖。加入後初ゴールが決勝点となり、「得点という形でチームの勝利に貢献できた」と試合を振り返った。

 徳島はここまで先制すれど守り切れない展開が続き、開幕5試合でいまだに未勝利。今節も前半42分にオウンゴールで先制したが、後半13分にまたしても同点に追いつかれていた。

 しかし徳島は焦らず、後半21分には最前線で体を張れるFW垣田裕暉を下げ、2列目の宮代を最前線に移動させる。甲本偉嗣ヘッドコーチが「大聖を一個前に置くことで、前線の高さは消えてしまうんですけど、より飛び出しの部分とか背後の飛び出しの部分でうまく機能できる」と狙いを語るとおり、1-1で迎えた後半28分に宮代が待望の勝ち越しゴールを決める。

 中盤のこぼれ球をMF岩尾憲が拾い、前方のMF渡井理己にパス。最前線を走る宮代を確認し、渡井は「大聖のランニングのタイミングがちょうど良く一致した」と足下にパスを出す。ボールを収めた宮代はそのままPA左に入り込むと、GK六反勇治の飛び出しを見据えながら冷静にループシュート。「ちょっとトラップが長くなってしまったんですけど、GKがしっかり見えていたので落ち着いてループできました」(宮代)。ふんわりと浮いたボールはDF袴田裕太郎のスライディングもかわしながら、無人のゴールに吸い込まれた。

 宮代の勝ち越しゴールを守り切った徳島は、待望の今季初勝利。そして2014シーズンに果たせなかったホームでのJ1リーグ初白星を7年越しに成し遂げてみせた。追いつかれはしたものの“守り切る”という課題をクリア。宮代は「焦れることなく最後まで戦って、自分は得点という形でチームの勝利に貢献できたと思いますし、あれもチーム全体としていい守備からショートカウンターでっていう形だったので、本当に全員の気持ちがひとつになった勝利だと思います」と喜びを語った。

 川崎Fの育成組織出身の宮代は、高校3年生だった18年4月にクラブ史上最速でプロ契約を締結。年代別のW杯でも活躍を残してきたが、王者・川崎Fでの定位置は掴めず。19シーズンはレノファ山口FCにレンタルされ、昨シーズンは川崎Fでプレーをしたが、今シーズンは再び武者修行に出た。新天地・徳島での躍進を目指し、まずは自らの加入後初ゴールでチームの初白星に貢献。「これを継続してやり続けないとJ1で生き残っていけないと思うので、次に切り替えて準備をしていきたい」とさらなる活躍を誓う。

 20歳の若武者は東京五輪世代でもある。代表招集への思いも垣間見せたが、いまは目の前の試合を見つめている。「もちろん選ばれたいっていう気持ちはありますし、目標にはしている。呼ばれたいとは思っていますけど、まずは自チームでしっかり結果を出してっていうのが第一に自分が考えるべきところかなと思うので、もっともっと自分の点でチームを勝たせられるようになりたい」。大きな目標を目指し、まずはクラブを勝たせ、自らを成長させていく。

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