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“J1昇格目標”の緊急声明も…大宮は1/4終えて降格圏20位「いまの順位が自分たちの実力」

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大宮アルディージャDF渡部大輔

[5.2 J2第11節 東京V1-1大宮 味スタ]

 決定的なシュートはいくつも放ったが、勝ち越しの1点は遠かった。依然として降格圏に沈む大宮アルディージャの選手たちからは試合後、「いまの順位が自分たちの実力。それを受け入れないといけない」「なぜ勝てないかもがいている」などと苦しい言葉が聞かれた。

 東京Vとのアウェーゲーム。3連敗中の大宮はボールポゼッションこそ相手に譲ったが、後半13分に相手をうまくかわしたFW小野雅史の左足シュートで先取点を奪い、優位に立つことに成功した。ところが同じく先制した前々節の磐田戦(●2-3)同様、5分も経たないうちに失点。終盤にはパワーのある攻撃で攻め立てたものの、シュートの精度を欠いて1-1で引き分けた。

 連敗こそ3でストップしたが、これで6試合勝ちなし。シーズン42試合のうち4分の1にあたる11試合を消化し、いまだに降格圏の20位に沈んでいる。

 試合後、ジュニアユースからの生え抜き組でトップチーム在籍14年目を数えるDF渡部大輔は「いまの順位が自分たちの実力。それを受け入れないといけない」と指摘。「一つでも上に上がっていけるように話している。結果は出なかったが、試合中の声かけや雰囲気は悪くなかった。結果につながるように、もう少し何かできることはないか話し合っていきたい」と前を見据えた。

 また今季川崎Fから加入したDF馬渡和彰は「なぜ勝てないか、もがいているところ」と現状を説明。「ゴールが多くないので、ゴール前のダイナミックさ、個々の発想をもっと出していけたらと感じている」と課題を指摘しつつ「負の連鎖ではないが、そういうのが続いている。踏ん張って、吹っ切って、一つ乗り越えないといけない」と力を込めた。

 クラブは4月28日、公式サイトを通じて「クラブに関わる全ての皆さまの期待に応えられない状況となっていること、誠に申し訳ございません」との声明を発表。一方で「現時点において我々は『J1昇格』を決して諦めてはいません。目標達成に向け、7月の中断期間を迎えるまでが最大の正念場と捉え、シーズンの折り返しを迎える時点で『J1昇格』を狙えるポジションを目指します」と“J1昇格を狙う”という旨の姿勢を強調していた。

 もっとも、すでに昇格圏の2位琉球との勝ち点差は19、首位の新潟とは20差を離され、奇跡的な大逆転劇を起こさなければいけない状況にあるといえる。次節の相手はその首位・新潟。就任1年目の岩瀬健監督は「中2日なのでコンディションを回復することと、対新潟で自分たちがやれることを日数が少ない中でもチームとして共有していきたい」と意気込みを語った。

(取材・文 竹内達也)
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