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クローザーから代打“ヘッダー”へ! クラモフスキー監督就任の山形、逆転昇格へ待ち人来たる

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チームを救った山形DF栗山直樹

[5.5 J2第12節 山形2-2甲府 NDスタ]

 帰ってきた“山の壁”がチームを救った。J2第12節が5日に行われ、13位モンテディオ山形はホームで5位ヴァンフォーレ甲府と対戦。先制しながら一時1-2と逆転を許したが、終了間際に途中出場のDF栗山直樹がヘディングを決め、2-2の引き分けに持ち込んだ。

 山形は4月22日、成績不振により石丸清隆前監督の解任を発表。クラブ史上初となるシーズン中の監督交代に踏み切り、同30日に後任として、同じくクラブ史上初の外国人指揮官となるピーター・クラモフスキー氏の招へいを発表した。

 就労環境が整うまでは佐藤尽コーチが暫定で指揮を執り、新体制初陣となった第10節・磐田戦(○1-0)で8試合ぶりの白星。続く第11節・群馬戦(○2-1)で今季ホーム初勝利を挙げるとともに、初の2連勝を飾った。

 石丸前監督解任時の20位から13位にまで順位を上げた山形だったが、今節は上位甲府を相手に苦戦を強いられる。それでも1-2で迎えた後半アディショナルタイム6分、右CKからFW藤村怜がクロスを送ると、PA内中央で合わせたのは途中投入の栗山。下がりながら放ったヘディングシュートが相手に当たって決まり、土壇場で勝ち点1をもたらした。

 栗山は試合後のフラッシュインタビューで「キッカーが前半からいいボールを蹴れていましたし、セットプレーはチャンスになると思っていました。ちょっと狙いとは違ったんですけど、何とかゴールの方に持っていけて、相手が触っているので僕のゴールになるか分からないですけど(最終的に記録は栗山の得点)、ゴールに入ったことは良かったと思います」と振り返っている。

 的確な読みを生かした守備とヘディングの強さはJ2屈指。2016年の山形移籍をきっかけにプロの舞台で出場機会を増やし、近年は不動のセンターバックとして活躍してきた。しかし、昨年8月のトレーニング中に左アキレス腱を断裂。全治約6か月と診断され、石丸前監督の下で攻撃的なチームへと生まれ変わる山形をピッチの外から見つめてきた。

 そして今年2月のトレーニングキャンプ中に約半年ぶりの実戦復帰を果たすと、新体制移行後の磐田戦で公式戦カムバック。復帰後の2試合はいずれもリードした終盤のクローザーとしての出場だったが、この試合は1点を追いかける後半42分の投入から、得意のヘッドでヒーローとなった。

「僕本来はDFなので、こうやってチームに違う形で貢献できたことは良かったですけど、まだまだ自分自身やらなきゃいけないことがあるので、最初から出ること、もっとチームを引っ張ることをしっかりやっていきたいなと思います」

 新体制で3戦負けなし(2勝1分)とした山形は、9日の第13節で上位京都のホームに乗り込む。「(シーズン)終盤にこの勝ち点1が価値あるものになるように次の京都戦、やっていくだけだと思うので、またチームみんなで準備していきたいと思います」。完全復活へ歩を進める栗山とともに上昇曲線を描くか。

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