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CB転向から1年で、年代別代表を経てプロの世界へ!帝京長岡高DF松村晟怜が湘南内定!

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湘南ベルマーレ内定が発表された帝京長岡高のDF松村晟怜。左は同校の谷口哲朗総監督(※写真は仮契約時のもの)

 湘南ベルマーレが20日、帝京長岡高DF松村晟怜の22年入団内定を発表した。

「今日の会見でプロになるという実感が湧きましたね。結構テレビの方も来てくださったので、ちょっと緊張しました(笑)。もちろん嬉しいという気持ちもありますけど、これからプロの世界に行くということで、競争がより一層激しくなるので、今は不安よりも楽しみの方が大きいです」

 今年に入ってから湘南の練習に参加。「オンとオフがはっきりしていて、練習の始まる1時間ぐらい前はリラックスしているんですけど、10分前ぐらいになるとみんな各自に練習に入る準備をしたり、メニュー1個1個に対しての『やってやろう』という気持ちの部分は凄かったですね」とメリハリのあるプロの雰囲気を肌で味わった。

 中でも1歳違いの“先輩”から、学ぶことが多かったという。「田中聡選手のボールを奪う時の迫力は凄かったです。田中選手からは『自分の中のイメージが大事だ』というアドバイスをもらいましたし、皆さんから『パススピードをもうちょっと上げた方がいい』と言われたので、チームに帰ってきてからは、それを特に意識して練習に取り組んでいました」。既にトップチームで主力を張る田中の言葉を胸に、日常から高い意識で自分と向き合ってきた。

 複数のJクラブの練習参加を経て、湘南を選んだ理由もはっきりと口にする。「一番最初にオファーを戴いたということもそうなんですけど、自分と年齢が近い世代の人たちや同級生の人も試合に出ている中で、競争が激しくて、『自分が一番成長できるのはここかな』と思いました。一番重視したのは競争ができる環境で、自分がより一層上手くなるということを前提に考えたところで、ベルマーレさんが一番いいなと」。本人の望む“競争ができる環境”としても、若い選手たちが活躍している湘南は申し分のない選択だ。

 182センチの長身を誇るレフティにとって、プロへと繋がる大きな転機は昨年に訪れた。もともとボランチやサイドでプレーしていたものの、昨年の新型コロナウイルスの影響による活動休止が明けたタイミングで、指揮官からある打診を受ける。

「古沢(徹)先生から、『本気でプロに行きたいなら』ということでCBにコンバートされました。実際に不安もありましたし、自信もなかったんですけど、やっぱりやるからにはプロに行きたい気持ちがあったので、CBへ挑戦することにしました」

 この決断が、松村の人生を大きく動かしていく。すぐさま新しいポジションにフィットすると、そのポテンシャルを高く評価され、昨年末にはU-17日本代表候補合宿に招集。さらに、昨年度の高校選手権では2年連続で全国ベスト4まで駆け上がったチームを、最後方からしっかりコントロール。高精度を誇る左足のキックは、チームに大きなアクセントをもたらしていた。

「自分でも2年生の期間は、思っていた以上に成長できましたし、いろいろなことが起きたので、周囲の評価に恥じないプレーをしたいと思っていました。でも、もっともっと成長したいですし、評価の高さに合った自分のプレーをしないといけないので、もっと練習から意識を高くやらないといけないと思います」。飽くなき向上心も頼もしい。

 小塚和季(川崎フロンターレ)。柳雄太郎(Y.S.C.C.横浜)。谷内田哲平(京都サンガF.C.)。彼らはいずれも帝京長岡の14番を背負い、プロの世界へと巣立っていった選手たち。今年の14番を託された松村にとっても、この“エースナンバー”には強い想いがある。

「最初はビックリしましたし、『自分でいいのかな?』という部分もあったんですけど、背負ったからには堂々とプレーしないといけないですし、着てみないとわからないオーラはありましたね。伝統ある番号で、付けるからには絶対に覚悟がないといけないですし、帝京長岡の“14番”でプロになるということは、人から見られる目線もより一層高まるので、それに恥じないように、チームに貢献できるように頑張りたいですし、やっぱり『一番チームの中でいい選手は自分だ』と言えるような14番になりたいです」。ポジション的にも今までとは異なる、新たな“14番”像のモデルケースを構築すべく、奮闘している。

 準決勝で敗退した6月のインターハイ県予選を欠場した松村にとって、残されたトーナメントは高校選手権のみ。前回の悔しさもしっかり携えながら、高校最後の大会へ照準を合わせている。

「自分に残されているのはもう選手権しかないので、そこで自分のプレーを見る人もたぶん多くなると思うんですけど、今年はまず“日本一”が最低限の目標ですし、個人の目標としては無失点でチームを勝たせるというのがあるので、今からもっと自分の弱点でもある筋力や身体の柔軟性を鍛えていって、爆発できるように頑張りたいです」

 さらに、その先にある湘南でのプロ生活にも、明確なイメージを描きながら、想いを馳せる。

「『絶対にスタメンを獲れるだろう』という確信も自分の中ではないですし、自分と似たタイプの選手もたくさんいて、競争も激しいと思うんですけど、それ以上に自分の持ち味というのは、他の人にはあまりないものだと思うので、そこを伸ばしてきたいです。あとは、守備の面でもっと成長が必要なので、そこは前回に練習参加した時にもコーチの方に聞いたりしたんですけど、自分のプレーを出していけば、いずれは絶対に試合に出られると思うので、激しい競争に勝って、試合に出たいですね」

「将来的には海外に行きたいという目標があって、そこに向けては人並みの練習量では足りないと思うので、毎日毎日自主練もして、1日も早く試合に出て、活躍しているところをみんなに見てほしいです」

 クールな表情の中に秘めた、あふれる情熱と強い向上心。長岡から、湘南へ。湘南から、世界へ。松村が見据える未来には、大きな可能性が広がっている。

●DF松村晟怜
■生年月日
2003年12月3日(17歳)
■出身地
新潟県
■身長/体重
182cm/70kg
■経歴
FC大和ジュニオルス ⇒ 長岡JrユースFC ⇒ 帝京長岡高
■代表歴
2020年 U-17日本代表候補
2021年 U-18日本代表候補

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