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猛攻に水差した“肘打ち”一発レッド…FC東京、ACL争う名古屋を圧倒もドロー終幕

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[9.22 J1第32節 FC東京 1-1 名古屋 味スタ]

 J1リーグは22日、第32節の前倒し分を行い、FC東京名古屋グランパスは1-1で引き分けた。前半26分、FC東京はFWアダイウトンが先制ゴールを決めたが、名古屋も同43分にFWシュヴィルツォクの2試合連続ゴールで追いつき、勝ち点1を分け合う結果に終わった。

 最初のチャンスはFC東京。前半1分、左サイドを攻め上がったFWアダイウトンのクロスをFWディエゴ・オリヴェイラが収め、振り向きざまに右足で狙ったがGKランゲラックの正面に飛んだ。同8分にもディエゴのシュート、同10分にアダイウトンのミドルとDF森重真人のヘッドでゴールに迫り、攻めるFC東京と守る名古屋という構図がくっきりと分かれた。

 前半10分過ぎからは名古屋も徐々に前に出られるようになり、縦へのダイナミックな展開からチャンスを創出。同15分にはDF吉田豊の縦パスからMF相馬勇紀が縦に抜け出し、折り返しのボールがMF稲垣祥のミドルシュートにつながった。

 それでも飲水タイム後の前半26分、先に試合を動かしたのはFC東京だった。名古屋DFキム・ミンテからの縦パスをMF青木拓矢がカットし、MF東慶悟につないでカウンターをスタートすると、アダイウトンがFWレアンドロとのワンツーから左足を一閃。ゴール右隅を突いたグラウンダーシュートがポストに当たってネットを揺らした。

 ところが前半31分、FC東京にアクシデント。自陣右サイドで追い込まれたDF小川諒也がヒールキックでプレスを脱し、青木になんとか繋いだが、着地の際に左ハムストリングを痛めてピッチに倒れ込んだ。そのまま担架でピッチ外に運び出され、DF中村拓海が投入された。

 その後は名古屋が左サイドを中心に攻め立てる。前半37分、相馬の強烈なクロスボールはGK波多野豪の横っ飛びに阻まれたが、同42分にランゲラックのパントキックにMFマテウスが抜け出し、ゴール左斜め前で青木に倒されてFKを獲得。すると同43分、このFKを相馬が軽く出し、FWシュヴィルツォクが右足を振り抜くと、レアンドロの足に当たったボールがゴールマウスに吸い込まれ、試合が振り出しに戻った。

 追いつかれたFC東京は前半44分、森重のロングフィードをレアンドロが落とし、ディエゴがダイレクトで狙うもランゲラックがスーパーセーブ。同アディショナルタイム1分には左サイドをアダイウトンが突破し、折り返しにレアンドロが合わせたが、これもランゲラックのビッグセーブに遭った。

 名古屋は後半開始時、MF米本拓司と相馬を下げてDF木本恭生とMF長澤和輝を投入。システムを4-4-2から4-3-3に変更した。その後もFC東京がやや優勢。DF長友佑都が左サイドを何度もオーバーラップし、鋭いクロスで立て続けにCKを獲得する場面も見られた。

 名古屋は後半11分、再びマッシモ・フィッカデンティ監督が動き、MF前田直輝とシュヴィルツォクに代わってFW柿谷曜一朗とFW金崎夢生を投入。それでも展開は変わらず、FC東京がレアンドロのプレースキックから次々に惜しいシュートを放った。

 FC東京は後半22分、ディエゴと東を下げてFW永井謙佑とMF三田啓貴を投入。すると直後の23分、三田のボール奪取からカウンターを開始すると、永井の絶妙なスルーパスから三田がゴール前に侵入し、GKと1対1の絶好機を迎えた。三田は浮き球のフィニッシュを選択。相手の裏をかいたかと思われたが、ランゲラックにバランスを崩しながらもかき出された。

 後半35分にはFC東京にアクシデント。レアンドロが相手のビルドアップにプレッシャーをかけた際、DF中谷進之介の顔面に肘打ちし、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の介入を経て一発退場処分が下された。レアンドロは昨季も相手選手の顔面を殴ったとして3試合の出場停止処分を受けており、またしても悪質な行為でチームを苦しめた。

 1人少なくなったFC東京はなんとかその後も勢いを保とうとしたものの、途中出場FW田川亨介の突破が阻まれるなどし、勝ち越しのゴールをなかなか奪えない。最後の失点ピンチは鬼気迫るシュートブロックで脱したものの、ACL出場権を争うライバルにホームで痛いドロー。両者の勝ち点差は8のままとなった。

(取材・文 竹内達也)
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