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9年半ぶりJ1ゴールにニコニコの浦和DF酒井…長友とのマッチアップにも勝利

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浦和レッズでの初ゴールを記録したDF酒井宏樹

[9.25 J1リーグ第30節 FC東京 1-2 浦和 味スタ]

 今夏、浦和レッズに加入してリーグ戦7試合目。DF酒井宏樹が待望の復帰初ゴール、浦和初ゴールをマークした。

 1点を追う前半アディショナルタイムだった。浦和は中央へ縦パスを入れると、いったん右サイドの酒井に預けて相手DFを広げる作戦。最後はMF平野佑一からのスルーパスを受けた酒井が、角度のないところから右足を振り抜いた。主審の判定はオフサイドだったが、VARオンリーレビューを経てのゴール。柏時代の12年3月11日の横浜FM戦以来、9年半ぶりとなるJ1での得点で1-1とした。

 9月11日の横浜FC戦では、開始早々のセットプレーでシュートを打ったがクロスバーに跳ね返され、地面をたたくように悔しがった。それから2週間。この日は流れの中で持ち味の攻撃力を示した。

 酒井は「できればゴールの後にしっかり喜びたかったですが、時間差ができてしまった」と苦笑い。それでも、立ち上がりの失点を思い浮かべながら、「僕のミスで失点したので、その分、あの1点が大きなものになった。試合を振り出しに戻すことができたので良かった」と笑顔を見せた。

 チーム戦術にもチームメイトのプレーにも信頼を寄せている。「相手を広げて狭めての繰り返しで、みんながいつ行くかの共有もできていた。全然焦れなかった。みんなが非常に自信を持ってプレーしている。それが今の良い結果につながっていると思う。今日はみんなに僕が引き上げられた」

 今夏まで所属したマルセイユ時代のチームメイトであるDF長友佑都とのマッチアップでも、高い位置を取り続けられたのは酒井。「佑都くんも含めていろいろな知り合いがいてすごく楽しみな一戦だった」と言うように、楽し気にプレーしている様子も伝わった。

 後半32分には途中出場のスピードスター、FWアダイウトンとの攻防で接触し、左臀部を打撲。「お尻の骨の近くの筋肉にアダイウトン選手の膝が当たって。スプリントやジャンプをしづらくなった」(酒井)というように、モモカンならぬ“尻カン”のアクシデントだったようだ。「ベンチを考えると、浦和にはぜいたくなことに(西)大伍さんがいる。ベストコンディションでない僕よりは絶対に大伍さん」と、自ら交代を要請した。

 次戦は暫定3位で並ぶ神戸との試合で、10月上旬には招集が確実視される日本代表で、サウジアラビアとオーストラリアとの大一番が控えている。大事な試合が続くが、「骨とか筋肉系のトラブルではないので、回復次第だと思う」と悲観的ではない。「次は神戸との試合なのでそこだけしっかり考える。代表ももちろん大事ですし、そこにはすごく大きな目標を持っているけど、やはりチームでのパフォーマンスが大事。しっかりやっていきたい」と表情を引き締めていた。

(取材・文 矢内由美子)
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