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J2初参戦の相模原が降格圏19位フィニッシュ…J3熊本・岩手次第で“他力残留”も

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[12.5 J2第42節 東京V 3-0 相模原 味スタ]

 J2リーグは5日、最終第42節を一斉開催し、SC相模原東京ヴェルディに0-3で敗れた。相模原はJ3降格圏の19位でシーズン終了。クラブ史上初のJ2残留はJ3リーグの結果に委ねられる形となった。

 前節を終えた時点で愛媛と松本のJ3降格が決定し、残る降格枠は二つ。J3の結果次第では19位にも残留の可能性があるため、16位の群馬(勝ち点41)、17位の金沢(40)、18位の大宮(39)、19位の相模原(38)、20位の北九州(同35)がデッドヒートを繰り広げる中、午後1時に運命の最終節がスタートした。

 立ち上がりから主導権を握ったのは東京V。前日4日に契約満了が発表されたばかりのGK柴崎貴広、DF福村貴幸も先発に名を連ねた中、サイドを幅広く使いながら一方的に押し込んだ。対する相模原は5-4-1の守備陣が躊躇なく撤退し、エリア内に10人が入ることも辞さない守備で耐え凌いだ。

 それでも東京Vは前半17分、クロス攻勢がGK三浦基瑛のパンチングに阻まれるも、セカンドボールからバイタルエリアを打開し、MF新井瑞希がペナルティエリア外から右足一閃。華麗な軌道を描いたボールがゴール左上に吸い込まれ、早くも先制に成功した。

 その後も東京Vの優位は変わらず、FW小池純輝が鋭い飛び出しから決定機を連発。だが、前半25分過ぎからは相模原がボールを握れる時間も増え、清水から期限付き移籍中のMF成岡輝瑠が中盤で存在感を発揮。同43分には成岡のキープから左サイドを崩し、DF夛田凌輔の折り返しにMF藤本淳吾が合わせるも、大きく枠を外れた。

 相模原は前半45分、ハイボール攻撃から相手を押し込み、FC東京から期限付き移籍中のDF木村誠二がペナルティエリア内で競り勝つと、落ちたボールにDF鎌田次郎が右足を伸ばしてゴールに押し込んだ。だが、これはオフサイドの判定。際どい判定ではあったが、相模原は同点のチャンスを逃した。

 相模原の高木琢也監督は後半開始時、藤本とFW中山雄希に代わってMF安藤翼とMF児玉駿斗を投入。すると同2分、相模原は安藤のドリブル突破から左サイドを崩すと、折り返しを受けたDF石田崚真が左足で狙い、相手DFに当たったこぼれ球をFW平松宗が押し込んだ。しかし、これもオフサイド。またも同点に持ち込むことができなかった。

 その後も相模原が勢いを保ち、後半12分には児玉が惜しいミドルシュート。ところが同16分、東京Vは福村のロングキックで戦況を打開し、FW佐藤凌我が競り勝ってボールをFW山下諒也に預けると、リターンパスから佐藤が右足シュート。これがネットを揺らし、見事なカウンターで追加点を奪った。

 敗れれば無条件で降格圏フィニッシュとなる相模原にとっては苦しい展開。後半27分には鎌田に代わって194cmの長身DF梅井大輝を入れ、最前線でパワープレー要員として起用した。対する東京Vは4日に契約満了が発表されたMF富澤清太郎を投入。富澤は6月20日のアウェー相模原戦(○2-0)以来、約半年ぶりの出場となった。

 後半32分、次にスコアを動かしたのも東京Vだった。ゴール前の混戦でMF梶川諒太、DF深澤大輝、福村が立て続けにシュートを放ち、いずれも相手守備陣に阻まれたが、こぼれ球に詰めた深澤がネットを揺らした。中央大から今季加入の深澤はこれがプロ初ゴールとなった。

 大量失点の相模原は気持ちを切らさず、梅井にボールを集めながらなんとか攻め込もうとするが、しっかりとブロックを強いて守る東京V守備陣をなかなか崩せない。結局、そのままタイムアップ。昨季のJ3リーグで2位に輝き、初のJ2挑戦を勝ち取った相模原だったが、初年度はJ3降格圏の19位で幕を閉じた。

 本来であればここで相模原の降格が決定するところだが、今季はJ2ライセンスを持たないテゲバジャーロ宮崎がJ3首位に立っているため、降格決定はJ3の結果次第となる。J3最終節は全試合が午後2時にキックオフし、現在ハーフタイム。宮崎(勝ち点53)は最終節の試合がなく、2位の岩手(52)と3位の熊本(51)はいずれも0-0という途中経過となっている。岩手が敗れるか、熊本が引き分け以下に終わった場合は相模原のJ2残留が決まる。

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