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Jリーグが鳥栖・金明輝前監督に8試合資格停止処分…U-18選手への暴力、隠蔽行為も発覚

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 Jリーグは30日、パワーハラスメント行為が発覚したサガン鳥栖金明輝前監督に対し、8試合の資格停止処分とけん責の処分を下したと発表した。処分は29日付。あわせて鳥栖には、管理監督上の過失があったとして、罰金300万円とけん責の処分が下されている。

 Jリーグの調査によると、金前監督はサガン鳥栖U-18の監督を務めていた2016年から、U-18またはトップチームの選手およびチームスタッフに対し、暴力行為や暴言によるパワーハラスメントを繰り返しており、その結果、多数のチーム関係者が深刻な精神的なダメージを受ける等の被害が複数生じていたという。

 Jリーグの発表では「本件行為を目撃したチーム関係者の大半が、強い衝撃を覚えたり、やりすぎだと感じたと証言しており、軽微なものではない。また、U-18監督時代の行為は、高校生に対する暴力であり、教育的見地からも強い非難に値する」「本件行為のうち、暴言の内容は様々ではあるが、いずれも指導に全く必要がなく、かつ悪質な発言である」「金前監督による言動を一因として、出勤できなくなったり、精神的に追い詰められていた者がいたことからすれば、本件行為がクラブに所属する選手、スタッフらに与えた影響は大きい」「金前監督は、クラブ主導で設置された第三者委員会による調査に際して、チーム関係者に対して自らに不利な供述をしないよう働きかけるなど、自らの問題行為が発覚することを妨げ、本件行為の是正を妨げた」と悪質性を指摘。U-18選手への暴力、隠蔽行為の存在が明らかになっている。

 一方、Jリーグは次の2点を酌量すべき事実として認定した。今回のパワーハラスメント行為は今年6月26日のトレーニング中に行われた足払いを端緒に発覚し、クラブは3試合指導停止処分を下していたが、この行為は「本件足払い等の一部の行為は、報道により広く知れわたることになり、Jクラブでパワーハラスメントが発生したとの評価は免れず、本件行為がJリーグに与えた影響も極めて大きい」と量刑の増大にも影響を与えた一方、酌量要素にもなったようだ。

<酌量すべき事実>
①足払いについては、同クラブにより、金前監督に対して3試合の指揮資格停止処分及び当分の間の練習参加停止処分が下されている。

②金前監督の本件行為は、長期間にわたっており、自ら是正する機会は十分にあったと考えられる。しかし、同クラブから強く是正を求められることがなかったのも確かであり、金前監督が問題に気づく契機は乏しかった。

 金前監督はすでに鳥栖の指導から離れており、公式試合に参加する立場の役職から離れている。その場合、公式試合8試合に相当する期間の経過が処分の対象となり、期間は2022年2月19日~3月26日にあたるという。

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