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都倉、エジガル、クリス…長崎の強力FW陣を封じた横浜FC岩武「こういうチームに勝っていかないといけない」

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DF岩武克弥

[2.27 J2第2節 横浜FC 1-0 長崎 ニッパツ]

 開幕節の大宮アルディージャ戦(○3-2)では2失点を喫した横浜FCだったが、この日は屈強なストライカーが揃うV・ファーレン長崎相手に見事な完封勝利を収めた。試合後、最終ラインの要を担ったDF岩武克弥は「まだまだ課題はあるけど、ゼロで抑えて1-0で勝てたのは大きかった」と手応えを語った。

 四方田修平監督が新たに就任した今季の横浜FCは、守備ではマンツーマン気味に激しくプレッシングをかけ、攻撃ではボールを保持しながらもチャンスがあれば素早く縦に展開するというアグレッシブなスタイル。守備時に相手と同数での対応を迫られることも多く、失点を防げるかどうかは守備陣の対人能力に委ねられる要素が大きくなっている。

 3-5-2の基本システムを採用している中、開幕節から3バックを担っているのは身長173cmの岩武、179cmのDF中村拓海、181cmのDF中塩大貴。J1リーグ以上に長身ストライカーを起用するチームの多いJ2リーグにおいて、サイズでは劣る部分もある。

 だからこそ、この日の長崎戦は最終ラインにとって、ピッチに立つ資格を証明するための一戦だった。対戦相手は187cmのFW都倉賢のほか、J1基準でも屈強なフィジカルを持つFWエジガル・ジュニオ、MFクリスティアーノらを並べており、戦い方は明白。岩武にも「相手が放り込んでくるチームだったので、後ろが3枚身長がない中で、こういうチームに勝っていかないといけないという意識はあった」という。

 そうして迎えた一戦、横浜FCは最後まで相手にゴールを割らせなかった。事前のスカウティングを受けて準備していた、右サイドハーフのクリスティアーノにはMF高木友也を当てる4バック風の布陣も機能し、前半は相手の攻撃を高い位置でとどめることに成功。後半はさらにパワフルな攻撃が次々と襲ってきたが、セカンドボールへの対応を徹底し、最後の最後で身体を張ってピンチを防ぎ続けた。

 試合後、四方田監督は守備陣の奮闘について「彼らは対人守備が非常に強いので、ある程度は長崎の個性のあるFWにも対応できると期待はあったが、正直あそこまでやれるとは思っていなかった」と称賛。「高さでやられたら仕方がないと考えていたし、それをいかに減らすことができるかが大事だった。その狙いが非常に良かったのかなというところと、前から行き続けることで相手がプレッシャーを避けて前に入れてくることを危惧していたが、岩武と中塩が非常によく対応してくれた」と振り返った。

 攻守にアグレッシブなスタイルを貫き続け、1年でのJ1復帰を果たすためにも、守備陣はこうした働きを続けていく構えだ。

「昨季J2に落としてしまった申し訳なさがあるので、それを背負ってJ1昇格というミッションを成し遂げたい」。そう今季の目標を掲げた岩武は「一番最初に潰すのはもちろん、シュートブロックもやっていかないといけない。強いチームはシュートのところで2、3人が身体を張るのが当たり前。横浜FCでもその人数を増やしていかない。みんなで高めていきたい」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)
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