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組織的プレスで飲み込んだ徳島、西谷和希が初勝利呼ぶ大仕事「攻撃するために守備で走る」

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徳島に勝利をもたらしたMF西谷和希

[3.19 J2第5節 大宮0-2徳島 NACK]

 徳島ヴォルティスがアウェーで今季初勝利を挙げた。ハイプレスで飲み込んだ前半に2ゴール。後半はトーンダウンしながらも相手の反撃をしのぎ、完封勝利をおさめた。ダニエル・ポヤトス監督は「全員が素晴らしいプレーをしてくれた。押し込まれるシーンもあったが、危険性はなかった」とチームを称賛した。

 前からのプレッシングで流れを引き寄せ、MF西谷和希が先制のネットを揺らした。前半15分、徳島はボールを動かして守備を崩すと、左サイドからDF安部崇士がクロス。相手のクリアミスから、こぼれ球に反応した西谷は迷わず右足を振り抜き、鋭いシュートをゴール右隅に流し込んだ。

 貴重な先制点は自身にとって今季初ゴール。「(初得点が)少し遅くなってしまったんですが、ゴールへの意識は強く持っていたので形になって良かった」。そう喜びを示しつつ、「1点で終わってしまったのは満足できていない」と続けた。

 その言葉通り、徳島は先制後、組織的なプレッシングで圧倒した。まずはMF児玉駿斗が相手のアンカーを消し、大宮のビルドアップに制限をかけた。前線から連動したプレスで後ろもラインを押し上げると、外に追い込み、相手のパスコースを限定。狙い通りにサイドでミスを誘発すると、左ウイングの西谷がインターセプトする形が連続した。そこからショートカウンターに転じる中で2点目が生まれている。

 前半27分、誘導したコースにボールを出させると、出足鋭くスプリントした西谷が高い位置でパスカット。一気に切り替えてつなぐと、最後は3人目の動きで抜け出した西谷が倒され、PKを獲得した。全2得点に絡む活躍ぶり。後半30分に交代するまでハードワークを完遂したが、「相手のプレッシャーになっていないのにプレスと捉えてはダメ。ボールを自分たちで奪い取る意識で、迫力を持ってもっともっとやっていかないといけない。たくさん攻撃をするためには守備でたくさん走らないといけない」と引き締めた。

 1年でのJ1復帰を目指す徳島は開幕から4試合連続ドローと足踏みが続いたが、5試合目で歓喜の瞬間を迎えた。「良いゲーム内容でも勝てなかった試合が続いていた。チームの日々の努力が実って勝利することができた」と西谷。次戦は中3日の秋田戦で、ホーム初勝利を目指す。

(取材・文 佐藤亜希子)
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