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繰り返される退場劇を嘆く浦和DFショルツ…手術の犬飼には「ワンちゃんは強い。必ずピッチに帰ってこられる」とエール

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浦和レッズDFアレクサンダー・ショルツ(写真は2月23日のもの)

[4.6 J1リーグ第7節 浦和 1-1 清水 埼玉]

 立ち上がり、流れをつかんだのは浦和レッズだった。しっかりとボールを握って敵陣に押し込み、何度も好機を作った。しかし、シュートの精度が低く、ゴールが決まらない。それでも、0―0で迎えた前半31分、FW江坂任のパスに反応したFWキャスパー・ユンカーがPA内で清水の日本代表GK権田修一に倒されてPKを獲得。これを江坂がGKの逆を突いて蹴り込み、1-0と先制に成功すると、浦和の選手たちは前節の札幌戦で左膝に大けがを負って手術を受けたDF犬飼智也の背番号13がついたユニフォームを掲げ、カメラにアピールした。

 ところが後半8分だった。攻め込みながらも追加点を奪えない浦和は、MF伊藤敦樹がこの日2枚目の警告を受けて退場。浦和は1人少なくなってからは最終ラインがどんどん下がって攻め込まれ、同24分にセットプレーから失点した。10人でプレーすることになったのは9試合で3度目だ。

 試合後、取材に応じたDFアレクサンダー・ショルツは「今シーズン、何度も繰り返されているストーリーが今日もあった。非常に残念。退場者が出た過去の試合のインタビューの繰り返しになるようなコメントになってしまう」と嘆いた。そして、「チームの一体感は大事だが、お互いに対する要求をさらに高めていく必要がある」とチームメイトに突きつけた。

 そんな中でも、札幌戦で負傷した犬飼について質問が出ると、「ワンちゃん(犬飼)本人にも言っていますが、彼は非常に強い選手。だから必ずまたピッチに帰ってこられると伝えている」とエールを送り、「得点の場面を見ても、チームで非常に人気者であることが分かると思う」と言った。

「誰かが出られないときは、誰かのチャンス。重要なのはチーム全体でシャープにプレーできるようにコンディションを整えること」と仲間の発憤を促すコメントも口にしたショルツ。

「何でもないところから失点してしまっているところもある。メンタルを強くし、自信を取り戻すことが必要。DFとしてできることは“無失点”なので、それができれば自信がついていくと思う」と、まとわりつくフラストレーションを振り払うかのように言った。

(取材・文 矢内由美子)
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