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3-5-2で挑んだ名古屋・長谷川監督「守るためのシステムではない」好調鹿島に“手応え”ドロー

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MF稲垣祥もゴール前で見せ場

[4.17 J1第9節 鹿島0-0名古屋 カシマ]

 名古屋グランパスが今季J1リーグ戦初の3バックシステムで、首位浮上を狙う鹿島アントラーズを完封した。試合後、長谷川健太監督は「守るためのシステムではない」と断言。「やっと締まったゲームができたという手応えがある。守るだけでなく返すというところを鹿島に対してできた。このスタジアムで勝つことは大変難しいが、最後まで全員で集中力高く頑張ってくれた」と手応えを語った。

 ここまで2勝2分3敗と不調が続く名古屋だったが、この日は屈強な2トップを擁する鹿島攻撃陣をシャットアウト。指揮官の言葉どおり“守り一辺倒”ではなく、攻撃でも鹿島の7本を上回る9本のシュート数を記録し、優勢の試合展開に持ち込んだ。カギとなったのはルヴァン杯前節の広島戦(●1-2)でも採用した3-5-2の新システム。長谷川監督は「ルヴァン杯で手応えを感じることができたのでその流れと、選手の状況や日程も加味して、こうして舵を切った方がいいということで3バックでやった」と意図を明かした。

 4バックから3バックへの変更は攻守のバランスで難しさがあるが、「後ろが重くなりすぎず、出るところはしっかり出るということでよかった」と長谷川監督。「5バックで守るということではなく、3枚になって攻められる準備は少しずつやってきた。形は違えどやってきたことは続いている。よく対応してくれたと思う」と選手に賞賛を送りつつ、「最後まで集中力を切らさないところが3バック含めて全員が高い集中力を持続できたのでスコアレスに持って行けた。これを勝利につなげていけるようにしっかり準備していきたい」と前を見据えた。

 またインサイドハーフの一角でバランサー役を担ったMF稲垣祥も「チームとしてやるべきこと、立つポジション、守備の追いかけ方はよりはっきりした形でやれている。みんなが頭の中をクリアにしてやれている。選手それぞれの特長を出せている」と新システムに手応え。「フォーメーションは違っても自分たちがやろうとしていること、方向性は変えていない。中で起きる現象がクリアになった」としつつ、「シーズン通して右肩上がりに成長していけるチームでありたい」と浮上の糸口を掴んだ様子だった。

(取材・文 竹内達也)
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