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3-0から失意のドローも…横浜FM喜田主将「それでも前を向いて、立ち上がって、強さを見せたい」

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3-0から追いつかれた横浜F・マリノス

[5.18 J1第11節延期分 浦和 3-3 横浜FM 埼玉]

 3-0から追いつかれた浦和戦後、横浜F・マリノスのMF喜田拓也は記者会見場で熱く語った。

「まだまだ未熟だった。ゲームの流れを取り戻す力も、ゲームの運び方も、チームとしての未熟さが出た。マリノスの勝利を信じてくれた全ての人に申し訳なく思う。ただ、見せたいのは謝る姿とか、下を向く姿じゃなくて、立ち上がる姿を見せたい。選手は全員悔しいし、不甲斐ないけど、そういうものに押しつぶされるのではなく、それでも前を向いて、立ち上がって、強さを見せることをやっていきたい」。

 チームが貫くアグレッシブな姿勢が裏目に出た側面はあったものの、冷静に課題を見つめようとしていた。

 敵地に乗り込んだ横浜FMにとって、この日の前半は内容・結果ともに素晴らしいものだった。序盤こそ浦和のプレッシングをいなせない場面もあったが、前半12分に喜田のサイドチェンジから左サイドを崩してMF水沼宏太が先制点を奪取。そこからはほぼワンサイドゲームとなり、前半30分までにFW宮市亮の1ゴール1アシストで3-0とした。

 ところが後半は一転、リスクをかけて攻めてきた浦和に対し、真っ向からオープンな展開に付き合った。開始2分にFWキャスパー・ユンカーに裏を取られて失点し、両チームが行き来するせめぎあいが続いた同36分に奪いに行ったところをまたもユンカーにひっくり返されて2失点目。さらに同44分、サイドの対人守備が完璧に破られ、三たびユンカーに仕上げの同点ゴールを決められた。

 喜田は「相手も出てくるしかなくなって、勢いを持ってくるのは想定済みだったが、早い時間の失点で多少チームがバタバタしたのもある。入りの部分の未熟さもあるし、その後の会場の雰囲気、彼らのホームの力に多少巻き込まれる時間帯もあった。そこを握り返しきれなかったなと思う。思い通りのビルドアップができるシーンもありながら、引っかかってカウンターを受けた。相手の主な攻め手はカウンターだったので、失い方や、リスク管理の配置はもう少し修正しないといけなかった」と反省点を語った。

 その上で「終わってから言うのはいくらでもできるので、それを試合中にしないといけないのを一番痛感している」と言葉を続けた。「空気感であったり、声も通りづらかったりする中で、流れの中で修正し切らないといけない。難しさをみんなが身をもって体感したので、そこは勝ち切るために、上に行くために必要な要素になってくる」。2019年の優勝を知る主将はあくまでも冷静だった。

「終わってから感情的になるだけではなく、なぜこうなってしまったのかをちゃんと冷静に見て、修正して、積み上げられるチームが強いチームなので、悔しさ、不甲斐なさはもちろんあるけど、それだけで片付けるのではなく、次につなげられる要素を見つけていきたい」。

 次は中2日で福岡とのアウェーゲーム。喜田は「自分たちが掴みたいものはそんなに簡単に手に入ると思っていない。そこに向けての道のりで思い通りにいかないことはある。そういう時に見せるのがチーム力。仲間を誇りに思っているのであえて言うけど、それができるチームだと思う。次のゲームまで短い時間だけど立ち上がる姿を見せたい」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)
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