[5.21 J1第14節 FC東京0-0柏 味スタ]

　リーグ戦3試合連続で無得点に終わった柏レイソルだが、ネルシーニョ監督が試合後の会見で「攻撃の形もつくれていたし、決定機もつくれていた」と挙げたように、得点の匂いは漂わせていた。

　流れの中では、MFマテウス・サヴィオのスルーパスからFW細谷真大が、GKとの1対1を創出するも、決めきることができず。そして、セットプレーでは2度、FC東京ゴールを脅かした。

　ひとつ目は後半14分、右足のキッカーであるMFマテウス・サヴィオの直接FKのシーンで、シュートはクロスバーに嫌われてしまった。続いては、後半終了間際の45分の右CK。左足のキッカーを務めるDF三丸拡がゴール前にクロスを入れると、FW森海渡に当たったボールを最後はDF上島拓巳がさわってゴールネットを揺らした。

　3試合ぶりのゴールに、アウェーゴール裏の柏サポーターは湧いたが、VARが介入した結果、上島のハンドが認められて、ノーゴールに。0-0のままタイムアップの笛を聞き、敵地から勝ち点1を持ち帰った。

　三丸は「仕方がない部分はあると思いますけど」としつつ、「前節(G大阪戦)からそうですけど、(決定機の)数がないわけではないので、そこをしっかり決めきる」と前を向く。

　この日で、リーグ戦での無得点の試合が「6」になった一方で、無失点の試合も「6」になった。守備の安定が躍進の要因のひとつとなっている。攻守で大きく貢献している三丸は「(失点は)ゼロで終われている。どこまでリスクを背負って攻撃に厚みを出していくかも含めて、まだまだ改善できる部分はあると思う」と、チームの進化を誓った。

(取材・文　奥山典幸)

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