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プロデビューから苦節3年目の初弾…東京V石浦大雅は得点直後に涙「振り返ったら、みんなが来てくれた」

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MF石浦大雅が待望のプロ初ゴール

[5.28 J2第19節 東京V 1-1 大宮 味スタ]

 2020年のプロデビューから3年目。待望のプロ初ゴールを挙げた東京ヴェルディのMF石浦大雅は直後に涙。試合後の会見では「汗です」とごまかしつつも、涙の理由を明かした。

 小学生のときから東京Vの育成組織一筋で育ってきた石浦は、2019年に翌年のトップチーム昇格が決定。同時に2種登録もされ、その年の11月24日のJ2第42節・FC岐阜戦でJ2リーグデビューを果たした。しかし、プロ初年度の20年は出場試合数も少なく、2年目の21年はリーグ戦27試合出場も無得点に終わっていた。

 当初は「焦っても仕方ないと思って、気にしないようにしていた」。しかしMF山本理仁ら同世代の台頭や、大卒組のゴールに「少しずつ焦りはあった」という。時間の経過とともに焦りは消化でき、「最近は乗り越えたじゃないけど、おれが決めて勝たせてやると思っていた」。メンタル面のコントロールは万全。あとは努力の結実あるのみ。

 そして迎えた今節。前半27分にその瞬間がやってくる。石浦が前線からプレスを仕掛け、相手のビルドアップを乱すと、MF加藤弘堅が素早くカット。そのままショートカウンターで石浦がPA右に入り込む。パスとシュートで迷いつつも「点取りたいという気持ち」が勝り、ゴールに叩き込んだ。

 石浦はコーナーフラッグ付近で滑り込み、喜びを表現。初得点への焦りは「乗り越えた」ということもあり、その瞬間は「ちょっと嬉しいかなくらいだった」。しかし、背後から仲間たちが駆けつける。心の底から喜んでくれたその姿を見て、石浦は涙をこらえることができなくなったという。

「コーナーフラッグに行って振り返ったとき、みんなが来てくれた。カジくん(梶川諒太)は『やっとだな』って。(杉本)竜士くんも『頑張ってきてよかったな』って言ってくれた。そのときに出ちゃいました」

 東京Vは後半から守勢に回り、大宮の猛攻をしのぐことはできなかった。「後半の上手くいかない時間帯に自分もきつかった。もっとチームを助ける動きができたら」。初得点の喜びとともに悔しさも残った。次のゴールでは、勝利の喜びだけを噛みしめたい。

(取材・文 石川祐介)
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